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企画展示室

岩本拓郎 すべての いろと かたち

《天空からの光》2018年 紙にオイルパステル、アルキド樹脂絵具
 

「すべての いろと かたち」。一辺わずか11センチの正方形の画面にそれが沸き立つように溢れている。

40年以上にわたって無類の抽象絵画を描き続ける画家・岩本拓郎(いわもと・たくろう、1951年島根県生まれ)。

東京藝術大学在学中より発表をはじめた岩本は、鮮烈な絵画を次々に生みだし続けています。1992年に東京国立近代美術館の「形象のはざまに」展に招待出品。都城市立美術館(1993年、宮崎)、駒ケ根高原美術館(1995年、長野)で大規模な個展がおこなわれたほか、2004年には府中市美術館で公開制作・作品展示および連続講演会を実施。近年では、関口美術館(2017年、東京)において新作を主体とした個展を開催しました。彼のみずみずしい表現は多方面から高い評価をうけ、東京国立近代美術館、栃木県立美術館、府中市美術館、都城市立美術館など全国各地の美術館に作品が所蔵されているほか、病院や学校、ホテルなど多数の施設に作品が設置され、利用者の眼と心をひきつけています。

絵の具の重なりが生みだす響きや、自由な描線によってつくられる豊かな形象。岩本の絵画は、画面の境界を超えて輝きをはなち、音楽のように私たちをとらえて離しません。さまざまな概念のしばりをほどくように展開されてゆく岩本の絵画のうちには、あらゆる〈いろ〉、あらゆる〈かたち〉が存在しています。「―全ての色、全ての形―それがどんなに小さくても、宝石のように光り輝き、野に咲く花のように、生命感に溢れ、それがどんなに小さくても広大な宇宙を感じさせるような、そんなものを描きたいのです」(2017年9月5日)と岩本は語ります。

〈SQUARE-STROKEシリーズ〉〈アブストラクトペインティングシリーズ〉など、いくつもの表現展開をもつ岩本ですが、このほど、数年来取り組んできた11㎝角の画面による表現が〈SQUARE-11シリーズ〉としてひとつの完成をみました。本展では、同シリーズの700点を超える作品群から30点を厳選し、シリーズ初のこころみとして展観します。本展開催にあわせて新たに制作される連作、本展につながる2000年代の作品群も必見です。

会期中には、対談や、音楽家とのコラボレーションによるライブペインティング、展示室でのミニコンサートなど、多彩なイベントも開催。まさに音楽のように立ちあがる彼の絵画を、全身で感受いただけることでしょう。

すべての〈いろ〉とすべての〈かたち〉が響きあう本展をとおして、絵画のもつ豊かさを味わい、その無限の可能性を再認いただけましたら幸いです。

 

《すべての始まり》2017年 紙にオイルパステル、アルキド樹脂絵具

 
【関連イベント(詳細は→こちらをご覧ください)】
 
対談①
 水沢勉(神奈川県立近代美術館長)×岩本拓郎
 日時 2019年1月13日(日)14:00より16:00頃まで 
 
音楽家とのライブペイント・コラボレーション①〈心の彩り・魂の響き〉
 鍋島佳緒里(作曲家・ピアニスト・声楽家)×岩本拓郎
 日時 2019年1月26日(土)14:00より16:00頃まで 
 
対談②
 中津川浩章(美術家・アートディレクター)×岩本拓郎
 日時 2019年2月9日(土)14:00より16:00頃まで
 
音楽家とのライブペイント・コラボレーション②〈風の音を描く〉
 美炎(馬頭琴奏者)×前田仁(パーカッション奏者)×岩本拓郎
 日時 2019年2月16日(土)14:00より16:00頃まで
 
展示室であじわう音楽・酒井麻生代ミニライブ〈展覧会の絵〉
 酒井麻生代(ジャズフルート奏者)×納谷嘉彦(ピアニスト)×岩本拓郎
 日時 2019年1月17日(木)①14:00~14:20/②15:30~15:50
 
     
《朱痕―打刻されて》2018年            《灰色の始源》2018年
紙にオイルパステル、アルキド樹脂絵具       紙にオイルパステル、アルキド樹脂絵具
 
     
《黄色くよみがえるもの》2018年          《黄色と紫色の水辺》2016年
紙にオイルパステル、アルキド樹脂絵具       紙にオイルパステル、アルキド樹脂絵具
 
 
【関連情報】 
会期中、SERVE吉祥寺店(吉祥寺本町2-35-10-1F、常設展示中)および
ギャラリーゴトウ(銀座1-7-5銀座中央通りビル7F、1月28日~2月6日)でも
岩本拓郎の作品をご覧いただけます。
展示内容など詳細は各所へお問い合わせください。
 
《凍結と融解》2018年 紙にオイルパステル、アルキド樹脂絵具