劇場を少しずつ開いていくために

 

吉祥寺シアターは6月8日から開館します。
受付やカフェは順次再開しますが、しばらく劇場での公演はありません。
シアターが開館するのは、3月2日から数えて約3カ月振りとなります。


実は閉館期間中も、最初のうちは換気や消毒、
スタッフのマスク着用など可能な限りの対策を行い、作品を上演していました。


多くの公演の中止や閉館の延長が決まる中、最後の上演が行われたのは4月5日。
その後、私たちは来るべき日に備え、中止になった公演の手続きをし、
建物や機材を点検し、毎日交代で劇場の写真を撮りました。
当初は皆、これほど事態が長引くとは思っていませんでした。


 

5月のある日、シアターの屋上でカルガモの親子が発見されました。
いつの間にか草むらに巣を作り、繁殖していたようです。
 

このままずっと公演ができないのなら、
屋上でカルガモを育ててゆくのもいいのではないか。
そんな甘やかな現実逃避も一瞬頭に浮かびましたが、
そもそも劇場はカモを飼うための空間ではありません。


いくつかの行政的な判断の末、カモたちは井の頭公園に放たれ、
それから私たちは屋上の草刈りをしました。

 


これから先、シアターをどのように運営していくことができるか。
再開が決まる前から、日々検討を続けています。


作品を作る方にとっては、これまで以上に、
公演の開催や中止について難しい判断をしなければならず、
また、観客の方々にも、これまでのように気軽に
劇場に足を運んでいただけなくなるかもしれません。

いずれにしても、以前と同じように作品が上演され、
ご来場いただくためには、相当な時間がかかるでしょう。

 

それでも、注意深く状況を見ながら、できる限りの準備をしながら、
私たちは少しずつ劇場を開けていきます。

 


まずは7月。吉祥寺シアターでは2つの企画公演が行われます。
どちらも配信が前提の作品になる予定です。

ゆくゆくはまた多くの方にご来場いただけるように。
まずは作品が作り出される空間として。

吉祥寺シアターのいまの様子を、皆さまにご覧いただければ幸いです。


 


2020.6.7 吉祥寺シアター