カンゲキのススメVol.13 ブルーノプロデュース『My Favorite Phantom』


カンゲキのススメは、東京を中心として、これから始まる公演のご紹介を主に行うページです。演劇初心者の吉祥寺シアターの新人職員O君が、先輩職員Kさんに色々と観劇にあたっての質問をしていきます。お読みになっていただいた方に、今までは知らなかった劇団や新しい魅力などを見つけていただき、劇場へ足をお運びいただくきっかけになればと考えております。

今回取り上げるのは、4月26日より吉祥寺シアターで上演が始まるブルーノプロデュース 『My Favorite Phantom』です。 


【武蔵野文化事業団にて、チケット販売中!】
ブルーノプロデュース 『My Favorite Phantom』 4/26(金)~29(月・祝)
公演詳細→ http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2013/01/phantom.html



 

 

 

 

 

O君:こんにちは!春まっさかり、皆さんいかがお過ごしですか?4月といえば様々なことが始まる月ですが、吉祥寺シアターも4月から2013年度演劇シリーズが始まったようです!今年のテーマは“シェイクスピア”です!

Kさん:演劇が大好きな人だけでなく、演劇のことを全く知らない人も「シェイクスピア」と聞けば「はんはん、あの有名なハムなんちゃらを書いた人ね・・・」と思い浮かぶのではないかしら。演劇を語るには避けて通れない偉大なる劇作家・シェイクスピア。「ハムレット」「オセロー」「ロミオとジュリエット」など、ここには挙げ切れないほど数多くの名作戯曲を世に送り出した偉人よ。誰もが通いやすい劇場になるようにと、今年の吉祥寺シアターでは<シェイクスピアシリーズ>と銘打ち、1年間を通して様々な劇団さんが吉祥寺シアターでシェイクスピア作品に挑戦します。お楽しみに!

O君:ということで演劇シリーズのトップバッターを飾るのは、今注目の若手劇団、ブルーノプロデュース。初めての古典作品上演として選んだのが、シェイクスピアの名作「ハムレット」。戯曲を元に、新しい世界観の構築に挑みます。
演出の橋本清さんはブラジル出身で、「ブルーノ」というのは橋本さんの本名だそうです。彼は東京デスロック演出部に所属していて、ファンタジーな世界観と青春のきらめきを感じさせる瑞々しい演出が特徴的な演出家さんです。もともと橋本さんのプロデュースユニットとして始まったブルーノプロデュースは2011年10月に劇団化し、以降俳優それぞれの記憶をベースにして演劇作品を構成していく《ドキュメンタリーシリーズ》を発表してきました。ほかにも漫画家・松本大洋の作品や小説家・北村薫さんの作品「ひとがた流し」を舞台化したり、ジャンルレスな創作を行っている団体ですね。

Kさん:今年度の「坂あがりスカラシップ”(横浜の劇場・稽古場である、急な坂スタジオ・のげシャーレ、STスポットが各館連携のもと、稽古から作品上演までをトータルサポートする若手舞台芸術家の創作支援プログラム)」にも選出されて、今注目を集めている演出家のひとりなの。要チェックよ!
そんなこんなで、吉祥寺シアターでは古典戯曲の名作中の名作に挑戦ね!シェイクスピアは、チェーホフと並んで演劇をやっている人なら誰もが通る道と言っても過言ではないわね。様々な劇団の様々な演出家が、役者が、何百年も語り継がれてきた「ハムレット」を上演してきているわけだけど、今回はどんな「ハムレット」が観られるのかしらね?

O君:というわけで、やる気満々のKさんに、演出の橋本さんと直接お話して意気込みを伺ってきていただきました!

Kさん:O君には負けてられないからね!現在稽古真っ只中とのことで、作品がどうなっていくかはこれからにかかっているとのことでしたが、ブルーノプロデュースにしか出来ない「ハムレット」にしたい!とおっしゃっていたわ。というのも、あまりにも有名な「ハムレット」という作品、演出としては「いかに忠実に仕上げるか」か「いかに世界観を打ち壊すか」の二極に別れがちなところよね。戯曲に忠実なハムレットが観られると思って観劇に来るお客様もいれば、どんな新しい世界に出会えるのだろう?という期待を持ってやって来るお客様も多いはず。恐らく今回の「ハムレット」、原作を忠実になぞらえて・・・という作品にはならないんじゃないかなーというのが私の予想です。劇団のカラーを出る作品になるといいわね。

O君:なるほど!なんだか興味が湧いてきますね。きっとひとつの解釈に縛られない、お客様それぞれで違う何かを持ち帰ってもらえるような、良い意味で含みのある作品になるんじゃないでしょうか。それに新しい境地を目指して創作することはきっと劇団にとってもプラスになっていくと思います。
さてこの作品、インターネット上で開催される舞台芸術フェスティバル「CoRich舞台芸術まつり!2013」の最終候補作品10作品に選ばれたそうです。このフェスティバルは今年で開催5年目、これまでに柿喰う客などがグランプリに輝いております。上演後に受賞作が決まるわけですから、演劇通の方の中には既に本作に注目を寄せている方もいるかもしれませんね。(フェスティバルの詳細はこちらからどうぞ)

公演回数が4回と吉祥寺シアターの公演の中でも少ない方ですが、うち3日間は土日祝の公演ですので、ぜひ興味のある方は足をお運びいただければと思います。

Kさん:あっ、youtubeにブルーノプロデュースの2011年を振り返る動画が上がっているみたい。見てみようっと!

 

 

 

 

更に詳しく『My Favorite Phantom』に迫る!



O君:先ほどから《ドキュメンタリー・シリーズ》という単語が出てきていますが、これはどんなシリーズだったのかKさんはご存知ですか?

Kさん:俳優の記憶をベースに演劇作品を構成していくシリーズだったみたいね。わたしもいくつか観させてもらったけど、よく覚えているのは三人の女優さんが夏の思い出を会話形式で語る作品(『ラクト』 2012年8月9日~15日@東中野レンタルスペース)ね。女優さんそれぞれの夏の記憶がありありと蘇ってきて、きっとこれは彼女たちにとって空想でもあり事実でもある記憶なんだろうなーと感じながら、その新鮮な手触りがとてもリアルに伝わってきて、ほかではなかなか体験できないお芝居だと思いながら観ていました。実際の創作現場はどうなっているのかしらね?

O君:気になりますよね。というわけで3月に行われたブルーノプロデュース新作公演プレイベント「体験ワークショップ」では、普段演出の橋本さんが行っているような形で、一般のお客様に≪ドキュメンタリーシリーズ≫を体験してもらいました。
まず参加者の皆さんの自己紹介に始まり、自分というものを形成してきたキーワードを出したりしながらワークショップは進んでいきました。発表会では、それぞれの「食卓の風景」の記憶をもとに、橋本さんが創り上げた「像」を参加者の皆さんが見事に演じきってくれましたよ。

Kさん:昔の記憶を思い出して言葉にするのって、少しわくわくするわね。聞いているほうもそうだけど、話している自分自身にも気づかなかったようなことを発見できそうな気がするわ。

O君:今回の「ハムレット」では、そのドキュメンタリーシリーズで橋本さんが獲得してきた経験がどのように生かされるのか楽しみですね!そうだ、それと今回の公演では劇団初の出演者オーディションを行ったそうですよ。

Kさん:これまでの劇団公演に参加している役者さんもいれば、初参加の方もいるみたいね。

O君:年齢も10代~50代と幅広いですね。これまでブルーノプロデュースの公演では20代の役者さんが物語を繰り広げている姿がよく見られましたが、橋本さん、今回はあえて幅広い年代の役者さんとやってみようと思って選んだみたいですよ。これまで物語の中の登場人物が何歳であろうと同じ役者さんが演じていたけれど、今回は役と実年齢をぴったり重ねることで生まれてくるものと向き合うことになるのかも、とおっしゃっていました。

Kさん:そうなのね。今回はところどころでチャレンジ精神が感じられるわね。

O君:劇団にとってもこれまでにない規模での公演ですから、この作品が出世作となるようにシアター職員として僕も頑張ります!

Kさん:あ、そういえばO君ってシアターの職員だったよね。

O君:Kさん・・・忘れてたんですか・・・

Kさん:さて、 『My Favorite Phantom』は吉祥寺シアターにて4月26日~29日まで上演されます!チケットのお求めがまだの方は、ぜひ武蔵野文化事業団チケット予約までお電話をどうぞ!

O君:ちなみに初日の26日、27日の回はチケット残数がかなり少なくなってきているようです(4/9時点)!おすすめは後半の28日、29日ですね。ゴールデンウィークに入ってきますので、ぜひ午後3時からの公演に合わせて吉祥寺の街をぶらぶらするのも楽しいかもしれませんね。皆さんのご来場を、劇場でお待ちしております!



ブルーノプロデュース 『My Favorite Phantom』 公演詳細ページはこちら!
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2013/01/phantom.html

チケット予約はこちらからどうぞ! https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t
ブルーノプロデュースHP  http://brunoproduce.net/