カンゲキのススメVol.15 東京ELECTROCK STAIRS『東京るるる』


カンゲキのススメは、東京を中心として、これから始まる公演のご紹介を主に行うページです。演劇初心者の吉祥寺シアターの新人職員O君が、先輩職員Kさんに色々と観劇にあたっての質問をしていきます。お読みになっていただいた方に、今までは知らなかった劇団や新しい魅力などを見つけていただき、劇場へ足をお運びいただくきっかけになればと考えております。

今回取り上げるのは、6月4日より吉祥寺シアターで上演が始まる東京ELECTROCK STAIRS『東京るるる』です!

【武蔵野文化事業団にて、チケット販売中!】
東京ELECTROCK STAIRS『東京るるる』 6/4(火)~9(日)
公演詳細→http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2013/04/post-17.html 










O君:ここ最近は急に暑くなって、すっかり夏のような日差しが降り注いでいますね。皆様いかがお過ごしでしょうか。だんだんと吉祥寺の街でも半袖姿で歩く人々を見かけるようになってきました。さてさて、吉祥寺シアターでは、6月4日より東京ELECTROCK STAIRS『東京るるる』が上演されます。今年発表されている吉祥寺シアターラインアップの中では唯一のダンス公演です。カンゲキのススメのコーナーでもダンスを取り上げるのは初ということで、今日は貴重な回になること間違いなし!はりきってまいりましょう~!

Kさん:いつにもまして気合が入っているわねO君。じゃあ東京ELECTROCK STAIRSについては何か調べてきた?

O君:はい、もちろんですよ!東京ELECTROCK STAIRSは、ダンサーであり振付家・演出家のKENTARO!!さんを中心とした次世代型ダンスカンパニーです。KENTARO!!さんは振付、演出、出演の他に作品で使う音楽もご自身で作られているんですよね。特に最近の作品では既存の曲よりもご自身で作曲されたものを使うことが多いようです。

Kさん:ちゃんと予習してきているのね、O君。主宰のKENTARO!!さんはソロのダンサーとしても活躍が目覚しく、横浜ダンスコレクションR「若手振付家のための在日フランス大使館賞」、トヨタコレオグラフィーアワード2008「オーディエンス賞&ネクステージ特別賞」、「日本ダンスフォーラム賞」を受賞するなど、若手ダンサーの登竜門とされているコンペを総なめにしてきたのよ。そんな彼が率いる東京ELECTROCK STAIRSは2008年に旗揚げして以降毎年単独公演を行っていて、2011年には初のドイツ3都市ツアーを成功させているの。それから今年の1月にはニューヨークで行われたショーケースに参加して、あのNY TIMES誌で絶賛されたのよ。「感銘を受けた実に独創的なショー」「大人への階段を上った誰もが身に覚えのある、甘くてほろ苦い空気がショー全体に漂っていた」などと評価されていたわね。これを機に彼らの名前を知った海外の方も多いんじゃないかしら。

O君:日本のダンスカンパニーが海外で評価されていると思うと、なぜか僕まで嬉しくなりますね。とここまで話しておいて何なのですが・・・ダンスって、演劇とはまた違う難しさがあるイメージで、どういう風に観るのが正解なのか分からなくなる時があるんですよね。

Kさん:確かにダンスは演劇と違って「身体の動きを見せる」という要素が強いし、言葉を使うことも少ないから、見ている観客にとっては難しいと感じるところもあるかもしれないわね。

O君:そうなんです!演劇は言葉や俳優を追っていけばストーリーもある程度分かるから、作品のテーマや表現されている内容も大体納得しながら観られるんです。でもダンスだと、自分が作品についていけてるのか不安になってしまって・・・

Kさん:ダンスと演劇が違うジャンルのものだって意識しなくても良いんじゃないかしら。最近だと演劇のジャンルに属していたものがダンス的だと評されたり、またその逆もあったりするじゃない。何よりダンスでは、ダンサーの身体と舞台上の関係によって立ち上がってくるイメージや感覚を丁寧にすくい取ることが大事なのよ。その作品が俳優の身体や言葉、照明、音楽を使って描き出そうとしている「目には見えない人間の本質」だったり「言葉にできない感覚」をいかに感じ取れるかだと思うわ。

O君:今目の前に見えるものだけで判断するのではなく、そこから描き出そうとしているものを"心の目"で観ようとすることが大切なんですね。僕のこれまでの見方は、表面をなぞるしかない、かなり短絡的なものだったかもしれないです。反省します・・・

Kさん:そこまで悲観することないわよ、O君。難しいことを言ってしまったけど、ダンスを初めて観る方には、あまり頭で考えすぎずに心と身体を使って楽しんでもらえれば一番だと思うわ!目には見えないもの、言葉にはし難い想いを描こうとしている作品こそ、きっとストレートに観ている私たちの心に響いてくるものがあると思うしね。もちろん見方は観客一人一人にゆだねられていることだから、O君もこれからいろいろな作品を見て、自分なりの見方を探求していくことね!それがO君にとっての、舞台を楽しむ秘訣になっていくと思うわ。

O君:なんとなくですが、ダンスの見方が分かったような気がします! そしてちょっと賢くなった(気がする)!さてさて、話を東京ELECTROCK STAIRSに戻していきたいと思います。

Kさん:今回の作品『東京るるる』は、 O君のような「コンテンポラリーダンスってちょっと難しそう」と思っている人にこそ観てもらいたいわね。彼らのダンスはHIPHOPをベースにしつつも、リズムよく体を動かし、テクニック重視の踊りだけではなく、意味のある/なしを問わない動きや動作を織り交ぜたダンスが特徴なの。そしてKENTARO!!さんが自ら作っているオリジナルの音楽や照明を駆使して、独特のリズムと軽快なテンポを創り上げるの。ダンサーそれぞれの動き、ノリがよくポップな音楽、身体とシンクロする照明など舞台上に提示される様々なパーツを絶妙に組み合わせて構成されているわ。舞台全体を包み込む心地よい波を体感しつつ、その波を創り出している各ダンサーさんの動きや変化に注目してみると、作品が描こうとしているイメージが見えてくるんじゃないかしら。

O君:そうだ、今回の作品のPVがyoutubeで公開されているらしいですよ。予習として僕も見てみようっと!





さらに詳しく『東京るるる』に迫る!!

O君:そういえば、2008年のカンパニー旗揚げ公演『Wピースに雪が降る』は、ここ吉祥寺シアターで上演されたんですよね。



Kさん:『Wピースに雪が降る』は "コンテンポラリーダンス"という枠組みの中に "HIPHOP"の要素が強く入り混じった作品になっていて、当時はとても斬新なものとしてダンス界では好意的に評価されたわ。これは今でこそ東京ELECTROCK STAIRSの作品を象徴する特徴でもあるけれど、わたしたちが思うコンテンポラリーダンスのイメージが刷新されると同時に、コンテンポラリーダンス自由度の高さを感じた記念すべき瞬間だったと思うわ。

O君:それからつい最近だと今年2月に吉祥寺シアターで行った学生と教師の方々を対象にしたダンスワークショップで、講師としてKENTARO!!さんに来ていただきました。発表公演は立見が出るほどの大盛況だった記憶があります。なんだかKENTARO!!さんとは縁を感じずにはいられませんね。

K君:O君、記憶力だけはいいわね(笑) KENTARO!!さん個人の活動でいうと、作品創作以外にも子供向けの作品の創作も積極的に行ったり、ダンス教室の講師をしていたりと、ダンスの楽しさを広めるための活動も積極的に行ってきているのよね。ダンスを生業として生きていこうとしている若い世代を育てたい、というKENTARO!!さんの強い気持ちが垣間見えてくるわ。

O君:なるほどー。演劇もそうですが、ダンスって、「続ける」ということが本当に難しい世界ですよね。決して観客人口が多い世界ではありませんし、作品を創り続ける側と、作品を観る側の両方を育てていくことが必要になってくると思うんです。そういった中でKENTARO!!さんのように高い評価を受けている方が、後継を育てようと尽力していることはとても重要なことだと思います。

Kさん:その通りね。それ以外にも音楽、演劇などのアーティストが多数出演するイベントを主催で行ったりなど、興味の幅、活動の幅の広さがそのまま作品創作に生かされているように思えるわね。

O君:あ、そんな話をしていたら、ここにこんなものが・・・
 










このチラシのデザイン、かっこいいですよねー。

Kさん:東京ELECTROCK STAIRSの公演チラシっていつも素敵なんだけど、彼らのダンスの作品観をとてもポップに映し出しているように思うわ。そして彼らのカンパニー名にも、今回の作品にも使われている"東京"という二文字。彼らにとってここ東京というのは、自分たちの本拠地であると同時に、踊ることによって描き出したいと思っている像なのかもしれないわね。日々めまぐるしく変化していく日常を、東京で生きる彼らが描く今回の作品。ダンスに興味のある方も、これまでダンスに接してこなかった方も、是非吉祥寺シアターに足を運んでいただいて観ていただければと思うわ。

O君:なかなか内容や意味を理解されがたく、敬遠されがちなコンテンポラリーダンスですが、はじめての方でも楽しんでいただける内容になると思います!これを機にダンスの世界へと足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。東京ELECTROCK STAIRS『東京るるる』は吉祥寺シアターにて6月4日(火)から9日(日)まで上演されます。KENTARO!!さんいわく「今までで一番のスペクタクル」とのこと!お見逃しなく!


東京ELECTROCK STAIRS『東京るるる』 公演詳細ページはこちら↓
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2013/04/post-17.html

チケット予約はこちらからどうぞ! https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t
「東京ELECTROCK STAIRS」公式HP http://www.tokyoelectrock.com/top2.html