カンゲキのススメVol.38 オフィスコットーネプロデュース『漂泊』

カンゲキのススメは、東京を中心として、これから始まる公演のご紹介を主に行うページです。演劇初心者の吉祥寺シアターの新人職員O君が、先輩職員Kさんに色々と観劇にあたっての質問をしていきます。お読みになっていただいた方に、今までは知らなかった劇団や新しい魅力などを見つけていただき、劇場へ足をお運びいただくきっかけになればと考えております。

今回取り上げるのは、3月20日より吉祥寺シアターで上演が始まるオフィスコットーネプロデュース『漂泊』です。


【武蔵野文化事業団にて、チケット販売中!】
オフィスコットーネプロデュース『漂泊』 3月20日(金)~3月30日(月)
公演詳細→http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2014/12/post-32.html

 

O君:日に日に春の気配が近づいてきましたね!皆さまいかがお過ごしでしょうか?季節の変わり目ですから、体調には注意が必要です!かく言う僕は、早くも花粉の総攻撃に負けそうです!!へっくしゅん!!

Kさん:今年も大変そうね、O君・・。シアターのスタッフ内でも、マスク率が高くなったわね。

O君:でも、花粉に負けている場合ではありません!いよいよシアターの今年度を締めくくるオフィスコットーネプロデュース『漂泊』がはじまります!

Kさん:オフィスコットーネといえば、去年の5月に上演された『ガーデン』が記憶に新しいけれど、武蔵野文化事業団との提携公演として上演するのは、今回の『漂泊』が初めてなのよね!では、今回もオフィスコットーネの紹介を、O君、お願い!

O君:出た!花粉よりツライ、Kさんのムチャ振り攻撃!でも僕は負けませんよ!オフィスコットーネは、94年にプロデューサーの綿貫凜さんが立ち上げた、現代演劇の創造プロジェクトです!質の高い作品づくりを目指し、将来に向け若い才能が成長する場としてスタートされました。

Kさん:近年は現代演劇界を牽引する、話題の作家や演出家と手を組んで骨太の人間ドラマを描いているのが特徴的ね。2012年からは、多才な分野で活躍するアーティストとのコラボレーションや、上演されてない戯曲の発掘など「挑む」ことを目的としたアナザー(another)公演もはじまったわ。

O君:小川絵梨子さん、長田育恵さん、大森寿美男さん、日澤雄介さんなど、様々な方との作品創りは、やっぱりプロデュースプロジェクトだからこその醍醐味ですよね。そういえばKさんは、12月の公演を観に行かれていましたよね?

Kさん:オフィスコットーネデラックス番外公演「海のホタル」を観に行ったんだけれど、実在の事件をモチーフに、お金欲しさに家族を殺してしまう女の愚行を10年に渡って描いていて、観た後は心にずしんと残るものがあったわ。女も、その周りの人間も、客観的に見れば愚かしいのだけれど、心理描写や事件に至る背景の描写が自然なのにすごく丁寧で、一緒に追い詰められていく気持ちになったのよね・・・観る人に真に迫る人間ドラマは、さすがコットーネ作品!

O君:前回吉祥寺シアターで上演された『ガーデン』も、ガソリンスタンドを舞台に、日常的なありふれた会話の中で登場人物の生きている背景や心情が浮かび上がってくるところが魅力でしたね!

Kさん:そうね、ドラマティックな展開はないけれど、登場人物のふとした一言に観る人の心が思わず揺れてしまうような作品だったわ。

O君:確か、『ガーデン』の脚本は田村孝裕さんでしたよね?今回の『漂泊』では演出をなさるんですよね!

Kさん:そうなの!劇団ONE OR 8の脚本・演出はもちろん、近年では明治座やパルコ劇場でも幅広く活躍されている、今注目の作・演出家さんよね!『ガーデン』でもそうだったように、平凡な日常の中に普段は隠されている、弱者の内面やその本質を鋭く丁寧に描くのが田村さんの魅力だと思うわ。前回は脚本、今回は演出で田村作品を見せていただけるのはうれしいし楽しみね!あの作品創りにおける丁寧さ、繊細さは、普段のO君の仕事でも見習ってほしいわ~。

O君:(遮って)へ・・・へっくしゅん!!・・・すみません!今、何か言いましたか?

Kさん:・・・そのポジティブさが、O君のいいところかもしれないわね・・・。

 

【更に詳しく『漂泊』に迫る!】

 

O君:ところで、演出の田村孝裕さんだけでなく、今回の『漂泊』はとっても豪華な布陣なんですよね?!

Kさん:そうよ!まず脚本はモダンスイマーズの蓬莱竜太さん。岸田國士戯曲賞を2009年に受賞した、実力のある注目度ナンバー1の若手劇作家さんね!しかも今回は新作!好評だった1月のモダンスイマーズ本公演、「悲しみよ、消えないでくれ」に続く今回の公演だから、どんな作品なのか注目が集まるわね。O君、今回のあらすじはチェックしてる?

O君:えーっと・・・「夏子は優しい夫、よき子供たちに恵まれ、理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。ある日、娘・美加が連れてきた男との会話から、これまでの親子関係、夫婦の愛情にわずかな疑念を抱きはじめるのだった・・・。」うーん、家族の在り方に迫る、今回もコットーネらしい作品になりそうですね!

Kさん:実は一足早く台本を読ませていただいたのだけれど、一見理想的と思われる家族に隠されていた危うさが、豪雨が激しくなるにつれじわじわと滲み出るように露呈されてきて、静かな展開なのに気付くと読みながらハラハラドキドキしていたわ!さりげなく、でも確実に家族の危うさ・脆さを描いていくところは、さすが蓬莱さん!まったく他人事とも思えない話で、我がこととして考えるとなんだか怖いようでもあったわ。きっと観る人みんな、何かしら思うことが残る舞台になるんじゃないかしら。

O君:蓬莱さんの作品を田村さんがどう演出されるのか、楽しみですね!

Kさん: 更に注目は出演者の皆さんよ!

O君:(チラシを見て)わ!なんと、主演は市毛良枝さん!!

Kさん:そうよ!!市毛さんといえば、元祖「お嫁さんにしたい女優ナンバー1」!これまで数々のテレビドラマなどで妻役・母役を演じてきた市毛さんだけれど、なんと舞台出演は約20年ぶりなんですって。そして物語のキーマンである、家族に影響を与える闖入者には、寺山修司率いる演劇実験室・天井桟敷で中心的俳優として活躍した若松武史さん。更にミュージカルでも活躍する、D-BOYSの三津谷 亮さんなど、バラエティに富んだメンバーが出演するわ。

O君:すごい、本当に豪華なキャスティングですね!良い妻・母のイメージがある市毛さんが、今回はどんな顔を見せてくださるのか、注目したいと思います!!

O君:僕はコットーネのホームページに、演出の田村さんと出演者の市毛さん・三津谷さんの動画インタビューがアップされていたのをチェックしていますよ!観劇前に出演者の方の声が聞けると、ますます観るのが楽しみになりますよね!
 

    

    

    
 

Kさん:いよいよ始まるオフィスコットーネプロデュース『漂泊』は今月20日(金)から!15日まで公演を行っているオーストラ・マコンドー「小津安二郎に捧ぐ『家族』」も“家族”をテーマにしていますので、続けてのご観劇もお勧めです!!ぜひ劇場でお待ちしております!

O君:そしてKさんは舞台の市毛良枝さんを見て、男性から「お嫁さんにしたい」と思われるヒントを盗まないとですね!!

Kさん:そうね!!・・・って、こら~!(怒)

 

オフィスコットーネプロデュース『漂泊』公演詳細ページはこちら!

http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2014/12/post-32.html

チケット予約はこちらからどうぞ! https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/

オフィスコットーネHP  http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/