カンゲキのススメVol.48 オペラシアターこんにゃく座 『Opera club Macbeth』


   カンゲキのススメは、東京を中心として、これから始まる公演のご紹介を主に行うページです。演劇初心者の吉祥寺シアターの新人職員O君が、先輩職員Kさんに色々と観劇にあたっての質問をしていきます。お読みになっていただいた方に、今までは知らなかった劇団や新しい魅力などを見つけていただき、劇場へ足をお運びいただくきっかけになればと考えております。

今回取り上げるのは、2月5日(金)より吉祥寺シアターで上演が始まるオペラシアターこんにゃく座『Opera club Macbeth』です。

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オペラシアターこんにゃく座『Opera club Macbeth』2月5日(金)~2月14日(日)
公演詳細→http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2015/10/macbeth.html
























―あらすじ―
ひとりの男が迷い込んだのは、酒場“クラブ・マクベス”。
いつしか男は、そこで上演されている「マクベス」の世界へと導かれる。
待っているのは破滅か・・・それとも・・・。



Kさん:皆様ご無沙汰しておりました!2016年最初のカンゲキのススメです!今年もどうぞよろしくお願いいたします。

O君:今年もよろしくお願いします!Kさん、お久しぶりです!しばらく見ないうちにずいぶんと丸く・・・いや、落ち着いた感じになりましたね!

Kさん:(丸みと落ち着きはどう関係するのかしら・・・)そんなO君もずいぶん首周りがこう・・・逞しくなったわね!
さて、気を取り直して。2016年一発目となる公演は、吉祥寺シアター初登場!オペラシアターこんにゃく座による『Opera club Macbeth』です。早速だけどこんにゃく座の紹介をO君、お願い!

O君:(首元を気にしながら)は、はいですっ!
オペラシアターこんにゃく座は、「新しい日本のオペラの創造と普及」を目的に掲げ、1971年に創立されたオペラ劇団です。母体となったのは、東京芸術大学で1965年から活動してきたサークル「こんにゃく体操クラブ」で、その出身者たちによって設立されて以来、日本各地で巡回公演を行っています。
こんにゃく座の特徴は何と言っても「日本語のオペラ」なんですよね。だから子供から大人まで楽しむことができるんです。それに「オペラシアター」という名があるように、オペラと演劇とを融合させた作風なんですけど・・・こんにゃく座のオペラは普通の「オペラ」とはちょっと違うんですよね?

Kさん:そう!「オペラ」って聞くと難しい印象を受ける人も多いかもしれないけど、こんにゃく座のオペラ劇は普通のオペラと一味も二味も違います!
まず、こんにゃく座の作品では大人数が一斉に合唱したり合奏したりするような大掛かりなオペラはせず、少人数の出演者で歌ったり演奏したりする形を取っているの。だから吉祥寺シアターの小さい空間にもぴったりフィットした作品なのよ!
それに谷川俊太郎さんやまど・みちおさん、宮沢賢治の詩や童謡を題材にとった歌を積極的に歌っていて、子供でも大人でも誰でも楽しめる親しみやすい日本語の歌のレパートリーを持っているの。

O君:昨年9月に俳優座劇場で公演のあった『魔法の笛』を観に行ったんですけど、本当に子供からご年配の方まで幅広い層のお客さんがたくさん来ていて、こんにゃく座の持つ魅力とその人気ぶりが伺えました!

Kさん: 『魔法の笛』はあのモーツァルトが作曲した作品で有名だけど(『魔笛』という名前が有名ですよね!)、ただモーツァルトの曲をそのまま上演するのではなく、こんにゃく座独自のアレンジや歌詞を取り入れていて、こんにゃく座ならではの世界観を演出してたわね。そういえば、昨年12月に吉祥寺シアターに程近いアトレ吉祥寺店で開催したミニコンサートも大盛況だったわね!


















O君:はい!たくさんの皆様にこんにゃく座の歌を楽しんでいただきました!でも、どうして普通にオペラを演じるのではなく、こういった誰でも親しめる歌を作っているんですかね?

Kさん:えーっと、それにはいろいろ紆余曲折があったそうなんだけど・・・まず、「オペラ」は西洋で生まれた舞台芸術なわけだけど、「日本人が西洋人の真似をしても不自然」「西洋の真似事だけしていても日本にオペラが根付かない」という問題意識があったそうなの。(実際、こんにゃく座設立当時の日本のオペラは、観客には何を言っているのかよくわからない、とても聞き取りづらいものだったらしいわ。)
だから、こんにゃく座ではその反省を踏まえ、日本に根付くオペラを目指し、日本語によって内容やドラマが伝わる歌唱表現を意識して作品創りに取り組んでいるのよっ!(どやっ)

O君:(でたっ、2016年初のKさんのどや顔!・・・)なるほど、まさに「新しい日本のオペラ」を発展させた結果、こんにゃく座独自の「歌芝居」が出来上がったわけですね。
あと、こんにゃく座の演劇は、ただ単に美しい歌を追求するだけでなく、演じている役者の感情とか内面とかをとても大事にしているように見えますが・・・

Kさん:お、O君いいところに気がついたわね。
歌の美しさばかりを追求していくと、どうしても従来のオペラに見られるような美しい声を披露することだけが目的になってしまいがちなんだけど、こんにゃく座ではそれだけでなく、役者の感情を重視することで、オペラの持つ演劇性を引き出しているのよ。
そんな歌と役を巧みこなすこんにゃく座の俳優の方々は、まさに「歌役者」と呼ぶべきプロフェッショナルたちなのです!(ばばーん!)

O君:(こ、効果音・・・?)あ、ありがとうございます。年明け早々乗ってますねKさん。
言葉で説明するだけでは伝わり切らないと思うので、こんにゃく座の紹介動画を持ってきました!よければこちらもご覧ください。(ばばーん。)



(オペラシアターこんにゃく座PV 2013)

【さらに詳しくオペラシアターこんにゃく座『Opera club Macbeth』に迫る!!】

Kさん:さて、今回の『Opera club Macbeth』は名前を見てもわかるように、シェイクスピアの四大悲劇のひとつ『マクベス』を題材にした作品です。2007年にシアタートラムで初演を迎え、今回の吉祥寺シアターで初の再演となります。

O君:『マクベス』といえば日本でも1年のうちにどこかで必ず上演されているくらい有名な演目ですよね?最近では世田谷パブリックシアターで製作された、“日本版マクベス”ともいうべき野村萬斎さん演出によるマクベスや、佐々木蔵之介さんがほとんどひとりですべての役柄を演じたことで話題になったPARCO劇場主催のマクベスが記憶に新しいです。そんな『マクベス』がこんにゃく座によってどのような作品になるのか・・・不肖マクベス好きの本官としてはいまから楽しみでなりませんっ!

Kさん:マクベス好きとはずいぶん暗い趣味ね。(ぼそり)
今回のこんにゃく座版マクベスでは、そのままシェイクスピアの『マクベス』を上演するのではなく、ある男性が「マクベス」の劇世界に迷い込み、いつしか自らもマクベスの運命を背負わされる、というオリジナルの視点と物語の仕掛けが核となりそうね!

O君:(暗い趣味…)そ、そうですね!
『マクベス』の凄惨で悲劇的な結末をぼくらは知っているし、それは変えようがないわけですけど、その破滅への未来がわかっていながらもそこへ行くことを逃れられない男の姿に、とてもスリリングなものを感じました。また、破滅がわかっていながらもその破滅へと向かってしまう姿は、なんだか現代を生きる人々の姿を垣間見ているような気がして、なんとも怖い気もします・・・。
Kさん:あら、さすがマクベス好きのO君、いいことを言うわね。

この芝居では現実と虚構(=マクベスの劇)の世界とが入り混じるのだけど、たとえば現実の世界では主人公の男の妻である女性が、マクベスの世界ではマクベス夫人として登場してきたりと、どきっとさせられる場面があります。
そうやって現実と虚構との境を彷徨う男を描くことで、シェイクスピア作品を単なる古典ではなく現代社会における一つの挿話として成立させているとも言えるかもしれないわね。
そんな『Opera club Macbeth』ですが、その一部始終を紹介する動画をゲットしました!
ぜひご覧ください。



(こんにゃく座『Opera club Macbeth』The動画 その1)



(こんにゃく座『Opera club Macbeth』The動画 その2)

O君:あ、その動画ならぼくも見ましたよ!歌あり、殺陣あり、ドラマありの展開で、見ていてはらはらどきどきしていました。
今回の作品はあのマクベスを題材にしているせいかチラシが少しダークな印象でぼくが知っている明るいイメージのこんにゃく座となかなか結び付かなかったのですが、動画で紹介されてる歌がとても魅力的で、悲壮なストーリーの中にもこんにゃく座特有のコミカルさや陽気さも含まれているのだなと思いました。こんな魔女の歌声ならぼくもマクベスの世界へ迷い込みたい!!

Kさん:おっと、O君は現実の世界にちゃんと留まってきちんと仕事を最後まで果たしてくださーい。

O君:はい、すみません・・・
さて、『Opera club Macbeth』の台本を担当したのは、文学座の髙瀬久雄さん。髙瀬さんは残念ながら昨年6月に急逝され、今回の公演は髙瀬さんの追悼公演という形で上演されます。
亡くなられた髙瀬さんに代わって演出を務めるのは、俳優座の文藝演出部に所属されている眞鍋卓嗣さん。宮本亜門さんや白井晃さんの演出助手を務める他、俳優座の作品で演出を務めるなど、現在注目を集める若手演出家です。最近ではシアタートラムで上演された安部公房作『城壁』の演出が話題を集めました!
作曲は長年こんにゃく座の芸術監督と座付作曲家を務めた林光さん。林さんは2012年に他界されていますが、それまでの間に数々の作品で作曲を務め、数多くの楽曲を世に残しました。この『Opera club Macbeth』の初演(2007)でも林さんが作曲を務めました。
こんにゃく座の座日記も随時更新されていて、稽古の様子からその熱気が伝わってきます!(こんにゃく座座日記:http://zakonnyaku.blog.shinobi.jp/

Kさん:いまから上演が待ち遠しいわね!
さらになんと!こんにゃく座の稽古風景を入手したわよ!今回は特別にその一部をちらっとお見せしちゃいます!







































































(撮影:姫田蘭)


どの写真も素敵でかっこよくて、本当に上演が楽しみね!!!

こんにゃく座が満を持してお送りする『Opera club Macbeth』、オペラファンもシェイクスピアファンも、もちろんそうじゃない人も、皆様楽しめる作品になっておりますので、ぜひぜひお楽しみください!!

オペラシアターこんにゃく座『Opera club Macbeth』の公演詳細ページはこちら!
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2015/10/macbeth.html
チケット予約はこちらからどうぞ!https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/
オペラシアターこんにゃく座公式サイト→ http://www.konnyakuza.com