スタッフブログ:2013年12月

「瞼の母」と演歌

                                  書いた人:スピカ


暮れになると、歌番組が本当に多いですね。家に帰ってTVをつけると何かしらの特別番組が組まれていて、ついなんとなく観てしまいます。それも昨今は今年の流行歌ばかりではなくて、年代別に特集が組まれるなど見ごたえがあります。年末に歌番組が多いのは何故なのか?それはおそらく、歌によってその時々に個人が感じてきた思いと音楽とともに社会的な記憶と密接に繋がっているから、「あの時、あの時代・・・こんなことがあったなぁ」なんてことを感じるから・・・「歌は世につれ世は歌につれ」なんて申しますが、思えばそういうものなのでしょうか。

そうした歌番組の白眉(はくび)、突出したものといえば、大晦日に行われる日本レコード大賞と紅白歌合戦が代表にあげられますが、日本でも文化として既に根付いている演歌の歌詞について学校の講義で習ったことがあります。

いわく、“演歌の歌詞にはどうして日本の東北地方か関西地方に纏わる歌詞が多いのだろうか?”というもの。社会情勢と歌謡曲というのは密接に関連するもので、その時々に多数を占めた若者の価値観が歌詞に反映されるものだというのを聴いて、なるほどと膝を叩いた覚えがあります。戦後から昭和30年代にかけてというのは東京に対しての地方、地方に対しての都市部という、移動手段があまりなかった時代の影響が多分にあったわけで演歌が隆盛だったというのは仮説としては大変面白く確かにその通りだなぁなどと感慨深く思った記憶があります。日本の大晦日に、雪深い山郷を歌った歌詞にもちゃんと日本人の精神性というのがかつてはそこに在ったのでしょう。年末になると歌とともにそんなことを思い出します。

というわけで翌日からはじまるSCOTの公演について話を進めてみたいと思いますが、なんと本公演の「新釈・瞼の母」ではまるで主題歌のように演歌が流れるといいます。で、それについて何か触れたものがないか、鈴木忠志さんのブログを見ていたのですが、こちらにありました。(→「哀しさの所在」

その少し抜粋となりますが・・・「リア王」はヨーロッパのクラシック音楽、「瞼の母」は日本の演歌、「シンデレラ」はフランスの庶民の流行歌とも言うべきシャンソンが多用されている。それにしても、ヘンデル、チャイコフスキー、アダモ、カーペンターズ、バーブ佐竹、北島三郎、ソノタ、イロイロ、よくぞ並べたもの。とあります。

――なるほど、クラシック音楽から海外のPOPS、日本の演歌に至るまで多様な音楽が使われているというわけですね。今、現在、事務所の階下から聞こえてくる音楽は明日からはじまる「リア王」のリハーサルでして階下から僅かに聞かれるのは壮麗なクラシック音楽のみですが、3公演の中で音楽が舞台中でどのような効果を果たしているのか、注目したいところです。

本日『書を捨てよ、町へ出よう』最終日!

書いた人:バタコ

 オーストラ・マコンドー新作公演プレイベント『書を捨てよ、町へ出よう』本日最終日です!!たくさんの人で賑わうの吉祥寺の町に突然現れた寺山修司軍団にお買い物中の皆様もびっくり!驚きながらも足を止めて参加して下さった皆様、本当にありがとうございました。その様子を少しだけご紹介します。




 

 

 

 




お昼の回、突然表れた寺山修司軍団!びっくりしながらも皆様足を止めてくださいました。この舞台と同時進行で映画監督の池田千尋さんが撮影した映像が流れています。














こちらは夜の回、夜の吉祥寺の空気と混ざり合い、お昼の回とはまた一味違う寺山修司の世界が展開されます。暗闇に浮かびあがる色とりどりの顔、お子様にはちょっと怖いかも知れません・・・。でもこの怪しい雰囲気は夜ならではです!
イベント中に2月の本公演のチラシもお配りしています!それがこちら↓





 

 


 

 



この素敵なチラシ、お客様からの評判も上々です。こちらの本公演『さらば箱舟』のチケットをプレイベント終了後にウッドデッキで販売しております!! ぜひお立ち寄りください。
本日も15時30分からと18時30分からコピス吉祥寺ふれあいデッキこもれび (武蔵野市吉祥寺本町1-11-5)にて皆様のご参加をお待ちしております。吉祥寺にお出かけの際はぜひコピス吉祥寺前にふらっと遊びきてください!

本公演『さらば箱舟』のチケットはもちろん武蔵野文化事業団チケット予約でもご購入いただけます。その他、SCOTやミクニヤナイハラプロジェクトのチケットも販売しております。残り僅かの回もありますが、ぜひご予約はお早めに!
ご予約はこちらから→https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/
皆様のご来場お待ちしております。 

訛(なまり)

                                  書いた人:スピカ


今年の流行語大賞が決まりましたね。本年は突出した言葉が横一線に並んだようで大賞に4つがノミネートされるなど、何かと話題になったようです。なかでもTVドラマで2作品が入っていたことはこれまであまりなかったのではないでしょうか。私自身は両作品とも視聴してはおりませんでしたが「じぇじぇじぇ」という方言が半年以上前から話題になっていたので、これは前評判どおりというか、順当で選ばれたのでしょうね。しかし方言や訛といいましても岩手県の三陸地方で、さらに限られた方しか使わない言葉とのことなので、やや演出上の誇張というか、語感からピンとくるものが脚本家の耳にはきっとあったのでしょう。

さて、方言ってみなさんは東北の方言について考えてみたことはありますか?近代文学者の中にも石川啄木(岩手)、太宰治(青森)、寺山修司(青森)と東北出身の文学者は錚錚(そうそう)たる面々がならびますが、私生活やまた作品に方言や訛が影響されることもあるようです。明日より2日間、オーストラ・マコンドーによる吉祥寺の町へ出て寺山修司の短歌を詠む野外劇「書を捨てよ。町へでよう」が開催されますので、今回は方言という観点から少しだけそれに纏わる話をしてゆきたいと思います。

まず太宰治ですが、本名の津島修治よりもペンネームのほうが有名になりすぎて、あまり誰も本名で呼ぶことはしません。実はこのペンネーム、由来が意外と知られておりません。なんでも本人は東京に出てから津軽弁で名前を言うと、訛がきつくて聞き取ってもらえなかったため、コンプレックスとしていつまでも残ったようで、そこで誰でも聞き取ってもらえる語感を念頭においたようです。確かに苗字からペンネームにされる方って当時の文学者の中でもあまりいないような気がいたします。

次に石川啄木。こちらは上野駅にもこの歌碑が残っておりますのでご存知の方も多いかと存じますが、

ふるさとの訛なつかし
停車場の人ごみの中に
そを聴きにゆく 「一握の砂」(所収)

これは訛の一語がなければもはや成立しません。さらにこの短歌を“本歌取り”した寺山修司は

ふるさとの訛(なまり)なくせし友といてモカ珈琲はかくまでにがし 「血と麦」(所収)

と詠ったわけですが、寺山修司の(歌の)方は、故郷に対する屈折した思いが覗えます。或いは向き合った友達とお互いに背伸びをしている自分に思わず気づいて黙ってしまった・・・そんな様子がありありと覗えます。

寺山修司というとこのように俳句や短歌の本歌取りを多用していることでも知られるのですが、アレンジが秀逸なことと、元の作品へのオマージュが確かに感じられるので、オリジナルではないですけれども(私自身は)それはそれで作品として昇華されているように思います。

高額チケット。

書いた人:しだた
 

 はやいものでもう12月がはじまってしまいましたね、なんだか一人おいてけぼりにされそうな早さで月日が進んでいるような気がしますが、待ってくれるはずもなく、お構いないしにどんどん進んでいくのでしょうね・・・
 

 ところで前回のブログでポール・マッカートニーの来日公演について書きましたが、また大物の来日が発表されましたね、そう、ローリング・ストーンズ!こちらもビートルズ同様、世界で知らない人がいないほどの超大物ロックバンドですが、8年ぶりの来日公演だそうで、ファンの方々にとっては待望のライブになりそうですね。ボーカルのミック・ジャガーは70歳、見た目からしても全然そう見えないので、いったいどんな生活を毎日送っているのか不思議でしょうがないですが、さすが永遠のロックスターです。
 

しかも今回の来日公演すごいのが、ステージから至近距離でライブを体感できる「ゴールデンサークル席」という特等席が用意されているらしく、値段はなんと8万円!さすが世界のスーパーバンド、やることも桁違いです。いくら高額とはいえ、ローリング・ストーンズともなればやはり購入希望の方々が殺到するのでしょうね。

 
個人的な話ですが、先日購入した某公演のチケット料金が、これまで自分が買ったことのあるチケットの高額記録を軽く塗り替えたのですが(値段は秘密)、こういう話を聞くとまだまだ上はあるんだなぁとしみじみ感じます。もうこれを逃すと次いつ見れるかわからないしなぁと自分に何度も言い聞かせ、プレイガイドの購入ボタンを慎重に押すとあっけなくチケットが買えてしまうという、あの瞬間の気持ちはなんともいえないものがあります(笑)、とはいえ、もちろんその公演はとてもとても楽しみです!

  
さて、吉祥寺シアターでは現在、来年1月30日(木)から2月2日(日)まで行われるミクニヤナイハラプロジェクトvol.8『シーザーの戦略的な孤独』のチケットを発売中です。ダンスカンパニー・ニブロールの振付家としても活動している矢内原美邦さんの演劇プロジェクトで、今回はシェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」をもとにした作品になるとのことです。こちらのチケットは整理番号付きの全席自由席になっています。公演回数も全部で5回きりなので、とても貴重な公演になるはずです。こちらのチケット料金は良心的ですので(笑)、ぜひ気になった方は詳細をチェックしていただければと思います!

 

 

 

 

12月の吉祥寺アート情報!

書いた人:バタコ

 12月に入り2013年もあと僅か!!ブログで何度もお伝えしていた芸能劇場で行われた声を出すと気持ちいいの会「富士の破れる日」は昨日、楽日を迎えることが出来ました!ご来場本当にありがとうございました。吉祥寺美術館ともコラボレーションし、いくつか萩原英雄さんの富士の版画の展示を劇場ロビーで行いました。その様子がこちら↓












 私としては初めて体験した吉祥寺美術館とのコラボレーションでした。同じアートの演劇と絵画や版画や写真ですから、これからも何か素敵なコラボレーションができればなと思います。コラボレーションとまではいきませんが、吉祥寺美術館と吉祥寺シアターは最近さらに繋がりが多く、今週末オーストラ・マコンドー新作公演プレイベント「書を捨てよ、町へ出よう」が行われるのは吉祥寺美術館の真下コピス吉祥寺ふれあいデッキこもれびですし、来年3月のティーファクトリー「荒野のリア」の公演チラシの撮影は現在吉祥寺美術館で展覧会を開催中の森山大道さんなのです。そうそう、森山大道さん撮影の素敵なチラシが吉祥寺シアターに到着しました!それがこちら↓







 

 




このチラシは吉祥寺シアターロビー、吉祥寺美術館にも設置していますので是非ゲットしてください!吉祥寺にお越しの際は、是非吉祥寺シアターと吉祥寺美術館をハシゴして、吉祥寺のアートな一面を楽しんでみるのはいかがでしょうか。

 12月、吉祥寺シアターでは皆様ご存知のSCOTの公演がありますが、あまり知られていないお得情報をひとつお知らせします。12月10日16時から吉祥寺シアターに併設するシアターカフェで、西室良治さんというギタリストの方がBGM演奏をしてくださるとのこと!もちろんBGMですので、無料で素敵な演奏を楽しむことができます。吉祥寺シアターは10日には公演はありませんので、ゆったりとカフェでくつろいでいただければと思います。

12月SCOTと1・2月のミクニヤニナイハラプロジェクトのチケットも予約受付中です!
ご予約はこちらから→https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/
皆様のご来場お待ちしております。 

 

シネマ歌舞伎

書いた人:コモト


コモトです。今日は先日銀座まで観に行った映画の話をしたいと思います。なんでも田舎者のコモト、「銀座に行くにはドレスコードが必要だろう」と気合を入れて向かったのですが、行ってびっくり、平日夜の銀座は人もまばらでした。笑

というわけで観てきたのが東劇で上映されているシネマ歌舞伎「春興鏡獅子」です。圧倒的な存在感とその朗らかな性格で多くの人に愛された名優・十八世中村勘三郎さん。その勘三郎さんが演じる小姓の弥生(という役名です)、本当に素晴らしかったです。もう見ている間、ずっと口が空いたままだったと思います。獅子の精が乗り移った後の狂気にも似た舞を見ていると、別世界に連れていってもらったような気分になりますね。

歌舞伎というと変に敷居が高いものだという印象があったり、チケットが取りづらいですし、特に若い人たちには敬遠されがちなものかもしれません。そういう理由で気後れしている方には是非シネマ歌舞伎をお勧めしたいなあと思います。今回のものですと上映時間は70分ほどで料金も安いので、まずはお試しにという気持ちで気軽に足を運んでいただけるかと思います。そして映画を観終わった後、きっと実際の会場で“本物”を味わいたくなると思います。「春興鏡獅子」はこれから1ヶ月近く上映されるそうなので、機会がありましたら是非とも気軽な気持ちで行ってみてください。

さて、暦が気合を入れて師走を駆け抜けて行こうとしていますね。残り1ヶ月となった2013年ですが、シアターも公演にイベントと目白押し。オーストラ・マコンドー新作公演プレイベント『書を捨てよ、町へ出よう』SCOT 3演目連続上演、是非ともお楽しみくださいませ!


■コモト、今日の一冊
映画を見終わった後、双葉社から発売されている「歌舞伎がわかる本」という本を購入しました。歌舞伎の基本的なこと、舞台用語ですとか歴史、代表的な演目の解説が色鮮やかなビジュアルで書かれていて、読んでいてとても面白い!初心者向けの一冊です。

干支

                                  書いた人:スピカ
 
師走となりました。今月になりますと急に思い出し、一般に書き始めるのが年賀状でありますが、年賀状といえば干支がつきものです。来年の干支は何であったか?昔はこの干支というのが生まれてこのかた、全く馴染みがなかったのですが成人後に干支がもう一周して、販売されておりますと殆ど唐突といってもよいのですが、12年前は何をしていたのか、年月の重みを感じます。よく十年一昔なんて言ったりしますが、さながら十二年一昔といったところでしょうか。

殊に来年は午(うま)と聞いて、自分が20代前半に学齢期を過ごしたほとんどの同窓が社会に出始めた時機と一致しておりまして、それ以来、なんの連絡も取り合っていない知り合いというのも、12年も経てばほとんどでありまして、なんと申しましょうか、学生の頃と違って、お互いにそれぞれの生活というものに落ち着いてゆく、成り行きとはいえ寂しいものを感じますが、12の倍数分だけ人によって人数は異なるのでしょうが、出会いも別れもあるのだと思います。

そんなことを考えておりますと、劇場でお会いするお客様というのもひょっとすると、一年に一度、何かの縁でお会いすることになった皆様なのかといったことを考えることがあります。一年のうちに何度も足を運んでいただいているお客様も少なくありませんが、例えば吉祥寺シアターでは恒例となっておりますSCOTの演劇を楽しみに、年に1度だけ足を運びますというお客様も中にはいらっしゃるかと存じます。これはまさに一期一会といえましょう。

さてSCOTといえば、最近こんなことがありました。私は吉祥寺沿線に住まいがあるのですが、小劇場やレンタルスペース、小さなライブハウス、喫茶店や小さな飲食店などで、ときどき、私たちが折込で見かける団体のチラシをみかけることがあるのです。どういった経緯で置きチラシがされることになったのか、そのあたりの事情はよくわからないのですが、おそらくはご好意で置いていただいているもので中央線一帯の文化圏に情報が共有されていることはとても意義あることのように思えるのです。

そんなこともあってか年末のこの時期に、そういえば吉祥寺シアターでSCOTの公演があったねと呼ばれるような催しとなるようバックアップできればと殊更感じることがある昼下がりがありました。