良いお年を!

                                  書いた人:スピカ


年が暮れます。皆様は新年を迎えるに当たって、いかがお過ごしでしょうか。机に向かいては年賀状を書いてみる、年越しそば&新年の御節料理の準備、はたまた一年に一度の大掃除など、家で行うことが中心となりますでしょうか。

さて、吉祥寺シアターは明日が仕事納めとなり保守点検に充てられます。一年の最後なので、劇場の備品点検や掃除が中心となります。年内の業務は終了となりますが、年末年始の当館の開館日程について、この場を借りてお伝えいたします。

<年末年始の開館日程>
○12/28(土)9:00~17:00
○12/29(日)~1/3(金)冬季休館
○ 1/4(土)9:00~17:00

※1/5(日)から通常の開館時間となります。

少し前の話となりますが、今月の上旬に来年2月に公演される劇団オーストラ・マコンドー「さらば箱舟」のチラシが届きました。キャストやスタッフ、協力団体の名前が紙面いっぱいに列記されており、少し意外性があります。フライヤーを見ていて時折感じますことの1つに紙面に刻まれたお名前の数だけ、その劇団に関わりのある方がいらっしゃるということです。実際に演ずるキャストはもちろんですが、スタッフもまたこの舞台を作り上げている、支えているということはやはり表方・裏方含め皆が1つの作品に結集しているわけで、ふと、それは“見えないのだけれど、実際は存在する”確かなものと似ております。

冬のこの時期は遠方まで見通しが可能となることは以前書いたことがありますが、同時に外の非常に遠方の音もまた響いてくることがあります。どこかそうした普段は意識することがないのだけれど、実際は私たちが見逃しているものの多くがいろんなところに散りばめられている瞬間に気づくことがあります。そしてどこかで喪失してしまっているのではないかと・・・それは捉えようと思っても限りなく多いものです。

年末ということで、皆様も帰郷される方もいらっしゃるでしょうし、お出かけになる方も多いかと存じます。私は随分前に、ふと思い立って山梨のかなり山奥で(野辺山天文台の近く)年を越したことを思い出します。見上げた夜空に満天の星空が浮びそれは日常のそれとはまったく異なっていたことを今でも思い出すのです。黒の天幕を釣った空に散りばめられた星はまさに「星の数ほどある」という比喩がまさにその通りであったことを知ります。星の光はこれだけ地上に降り注いでいるのであって、我々が日常に意識していることではないのだと。でも「存在の確かさを確認する瞬間」があるのでして、それはやはり美しいものだなと素直に感じます。そしてそれは、舞台上に上がることはなくとも、支えているスタッフが「見えないところに在る」部分を支えていることと同じことであるかとも感じます。

W.シェイクスピア生誕450年ということで本年から多くのシェイクスピア作品をお届けして参りましたが、これは星に例えれば一光年が1年間に光が進む距離だとすれば理論上は450年先にある光を今、視認することと同義のようにも思えます。悠久のときの流れからすれば、一瞬のキラメキはまさに舞台上で演ぜられる劇と例えられましょう。そうしてみると1年なんてほんのあっという間のことに思えて切なくもありますが、その一瞬を支える仕事をお手伝いさせていただいているのだよなぁと同時に思ってもおります。

ぜひとも来年も吉祥寺シアターにご来館いただけますよう、皆様、ぜひ良い新年をお迎えください。