一葉の写真

書いた人:スピカ
 


 劇団青☆組「星の結び目」の公演チラシが届きました。親戚一同揃った記念写真で、セピアであることからも、おおよそ40年以上昔であることが推測されます。チラシ裏面にあります公演の概要を見ていると、なんとなしに在りし日の家族の風景を描いたのだなということが伝わってきまして、戻ることの出来ない日々、哀切の念が伝わってきました。(公演チラシが掲載されているページは→こちら) 

 ・・・「家族」や「親子」の関係、血の繋がりっていったいなんなのだろう?と思うことがあります。
 写真を見ているうちに、ある日本映画の1シーンに行き当たりました。
 海外へ単身赴任をしていた父親が、一時帰国した際、娘の高校入学のお祝いに万年筆を渡すシーンがあるのです。なぜ、万年筆なんかくれるの?と父親に尋ねるのですが、何を買おうか迷ったのだけれど、結局はこれになった。昔は入学とか卒業というと万年筆っていうのが定番だった。使わなくたっていい、持っていることに意味があるんだと諭すのです。
 持っていることに意味がある・・・これは逆にいうと価値があってもなくても捨てられないものということになります。記念としてもっておけということになります。思えば、私も親からの頂き物ではありませんでしたが、卒業祝いとして、学校側から印鑑が手渡されたことを思い出しました。それは未だに家においてあります。
 どんなに時間がたっても年月を経ても手元にあるというのは、そうした普段は手に取ることがないけれど身近なところにあるのかもしれません。もちろん実用性ということではやはり?になってしまいますが、見るたびに思い出すとかそういうものってきっとありますよね。

 話が少々、脱線してしまいましたが、「家族で共有された想い出」というのは言ってしまえばそういうものなのかもしれないと感じるのです。空気のように、普段は意識しないものだけれど、ふとした瞬間、写真なり、お互いに共有された事物によって、ふと思い出に立ち返る瞬間があるのだと。そして今ある現状からふっと気持ちが軽くなるようなことがあれば、とっても幸せなことですよね。

 本作の作・演出を手がける吉田小夏さんにとっても、「一葉の写真」から一幕の劇へと作り上げるだけの想い出がたくさん詰まっていることに違いありません。

 武蔵野文化事業団チケット取扱いの詳細に関しては今後、会員向けのインフォメーションや当HPを通してお伝えしてゆきたいと存じますので、ぜひとも関心のあるお客様は劇団HPから公演日程を見ていただいて、今のうちに観劇予定を組んでいただければ幸いです。