目線の高さと見える景色

書いた人:スピカ

 

アオスジアゲハが目の前をヒラリと舞う姿が目に付きました。薄い水色の羽を備えており、素早く飛び回る様が真に颯爽として格好がよい。卵をクスノキの葉っぱに産み、また幼虫の食草ともなるクスノキは都内でも街路樹としてよくあるケースですので、組み合わせではありませんが、舞っている姿をよく見かけるのです。しかし、とても動きがすばしっこいので昆虫に詳しくない方は名前を知らなければ仮に目の前を通り過ぎてもそれほど印象には残らないかもしれません。おそらくはネットや図鑑等で引いた後に、実物を見れば、あれ?と気づく方も多いかと存じます。                                         

ふと、2年前に古沢良太さん脚本で「幻蝶(げんちょう)」という作品が舞台化されたことを思い出しました。舞台は観れなかったものの、古沢さんが作品のプロモーションビデオで印象に残ることをおっしゃっていました。

「虫と言えば日本人はクワガタとかカブトムシであるとか区別がつく。英語で言えばみんなbeetleになってしまうのだけれど。蝶を見れば、あれはアゲハチョウだとかモンシロチョウだとか何種類かは結構な人がある程度言える。しかし、どうもこんなに虫に関心がある国民というのは、学者は別として世界でもそんなにいないのではないのか」

何かについて言葉がある、または言葉としてすぐに出てくるというのは、その言葉に対して、興味・関心があることにほかなりません。普段、自分の目線の高さだけからモノを見ていると、気づかないこと、気にはならないことということが世の中には山ほどあるものだということをよく実感します。

さて、本年も吉祥寺シアターダンス部が開講されましたが、保護者の方のアンケートを拝見いたしまして、日常では出来ないよい経験になった、よい夏の想い出となったなど多数ご意見が寄せられました。充実した5日間であったことが窺えまして本当にありがたいことです。演劇部も今月18日から23日まで(24日は発表会)の日程で開講されますが、生徒さんたちにとって得がたい夏の1ページになることを祈っております。発表会が終わる頃には日常では見えなかった風景がきっと広がっているはずです。