『愛情の内乱』稽古場レポート(その4)


『愛情の内乱』稽古場レポート(その1)はこちら!
『愛情の内乱』稽古場レポート(その2)はこちら!
『愛情の内乱』稽古場レポート(その3)はこちら!


まずはお知らせから。
すでにお知らせしております3回のアフタートークに加えて、終演後に「ミニミニトーク」なるものの開催が決定しました!5/13(金)、5/16(月)、5/17(火)、5/23(月)の、各日19:30の回終演後に開催いたします。出演は、

5/13(金):末っ子・ジン役 末原拓馬さん(写真中左)
5/16(月):長男・アニ役 大場泰正さん(写真右)
5/17(火):ハル役 笠木誠さん(写真左)
5/23(月):次男・ドス役 兼崎健太郎さん(写真中右)


です!

母について、家族について描かれたこの舞台に「息子たち」として向き合っている俳優4人が、俳優として、そして1人の息子として、母について語ります。
終演後5分程度の短い時間ではございますが、普段は見ることのできない俳優陣の「生の顔」をお楽しみいただけるかと思います。ご観劇の日程を迷われている方は、ぜひこの4回のいずれかをオススメします!


そして、お知らせその2。
なんと『生きると生きないのあいだ』『ドラマ・ドクター』『愛情の内乱』の、吉祥寺シアターで上演の、川村毅氏の新作3部作が『川村毅戯曲集 2014-2016』として論創社より発売されることが決定しました!パチパチー!!(拍手)詳細はこちらをご覧ください。
5/15の書店での発売に先がけて、『愛情の内乱』の公演時に劇場ロビーにて本戯曲集の先行発売も行われます。吉祥寺シアター公演のために執筆された戯曲が、1冊の本として纏められるのは、劇場としても感慨深いものがあります。全作品をご覧いただいた方もそうでない方も、ぜひお手に取ってお読みください!


閑話休題。
『愛情の内乱』稽古場レポートはこれが最終回です。今回は、公演直前の通しげいこの模様をお届けいたします。
世間はGW真っ只中、公演まで1週間となり緊張感の高まるこどもの日の5/5に、ティーファクトリー『愛情の内乱』通し稽古にお邪魔してきました。初めて通しで鑑賞した感想を一言で感想をお伝えすると「とても緊張感のある濃密で見ごたえのある舞台」だと言えると思います。1つ1つの言葉ややりとりに緊張感があり、この日の通し稽古のランタイムはおよそ2時間弱(おそらく本番までにもう少し短くなり、1時間50分ほどになるかと思いますが)、全くダレることなく、この段階で既に「芝居を観た」という充実感がありました。
そして、その緊張感の中心にいるのは、やはり一家の母、カカ役の白石加代子さんでした。
3人の息子たちをその愛で包み込もうとする母の凄みが随所に発揮され、家族をある意味で縛り付けようとする、その言動や行動に説得力が生まれ、「もうこれ以外は想像できない!」と思わせる"カカ像"が出来上がりつつあるようです。

― 家、家族を守ろうとする母
― 子供を縛り付けようとする母
― 子供に甘え縋る母

カカからは、これらの他にも、1人の母、そして1人の女性の色々な表情がのぞきます。
そして、物語の最終盤にはまた別の、それまでには見せなかった新しい表情が伺えます。そのシーンに、私は、鳥肌が立ちながら、胸を締め付けられる想いがしました。「女優・白石加代子の凄み、ここにあり」と思わされるシーンです。

通しで全体を続けて拝見してみて初めて気づいたことがあります。
それは、「この『愛情の内乱』は関係性の物語だ」ということです。だから、目の前の舞台上で交わされる言葉、生じる出来事の1つ1つが全てなのではなく、そこには常に人物同士の関係の網が綿密に張り巡らされています。
ですから、ご覧になられる際は、ぜひ目の前の会話や出来事の裏で、それぞれの人物がどのような想いを抱いているのか、どのような背景を背負っているのか、そういったことをご想像いただきながらご覧いただくと、より一層お楽しみいただけると思います。
それにしても通しを拝見して、第1回の稽古場レポートの際にも記しましたが、難しい戯曲だと改めて感じました。しかし、その戯曲を観ているこちらも苦しくなるような濃密さにキチンと仕上げてくるキャスト陣の皆さまにはただただ脱帽です。


ティーファクトリー『愛情の内乱』公演詳細:
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2016/05/post-45.html
チケットのご予約(一般):
https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/index.jsp?id=126&type=O
チケットのご予約(学生):
https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/index.jsp?id=127&type=O
『川村毅戯曲集 2014-2016』詳細ページ(論創社ホームページ):
http://ronso.co.jp/book/%E5%B7%9D%E6%9D%91%E6%AF%85%E6%88%AF%E6%9B%B2%E9%9B%86%E3%80%802014%E2%88%922016/

(写真提供:ティーファクトリー 文・構成:大川智史〈武蔵野文化事業団〉)