演劇集団 円『DOUBLE TOMORROW』稽古場レポート

 

 9月初旬のあつーい日、吉祥寺を飛び出しておとなりの三鷹駅にある演劇集団 円さんの稽古場へお邪魔してまいりました!

そう!本日初日を迎える話題の作品『DOUBLE TOMORROW』の通し稽古をのぞかせていただいたのです!

 

 ご存知のとおり、40年以上の歴史を誇り、「物語」を読み解いてきた老舗劇団・演劇集団 円が、豊かな身体性でダンス界を軸に活躍する気鋭の演出家・ファビアン・プリオヴィルと異例のタッグを組んだこの企画。そして、“人生が「二度の明日」で出来ていたら”というテーマに沿って、俳優陣が出したアイディアをもとに実験的な創作が積み重ねられて生まれた、今までにない舞台作品といえる本作。最初にこの衝撃的なタッグとその作品内容を知った時から、期待とともに「何をしようというのか?演劇集団 円!!」という想いでいっぱいでしたが、まさにこの日、未知なるものと遭遇したような感覚でした!

 

 未知との遭遇の際の写真はネタバレになってしまうので、今回は通し稽古を振り返るプリオヴィルさんやドラマトゥルクの長島確さん、円の俳優陣のみなさんの真剣な表情とともに、作品をご紹介します。
 

 

 まず視覚的にぐっと惹きつけられるのは、個々の俳優の方々の動きやその接触の仕方です。人間が単なるモノ同士であるかのように見え、それらの関わりがとても無機質なもののように感じられたり、他者に対するリアクションも、感情のないシンプルな反射運動のように映ったり。それらを含んだ集団としての絵も、印象的なシーンばかり。
 

 

 ですが、それらが「視覚的な面白さ」だけに留まらないのがこの作品!どこを切り取っても、まさに今舞台上で、たとえば「肉体」や「他者」というものの捉え方、それに対してのアプローチの仕方の新しい可能性を探っているかのようなリアリティと緊張感を持っていて、目が離せないのです。

 

 

 作品の構成も斬新です。私の拝見した部分では、物語の断片が次々と目前に現れてくるような印象を持ちましたが、その一つひとつが別々のもののようでもあり、どこか繋がっているようでもあります。
ほぼ俳優の皆さんが考えたというセリフも、そこに意味があるのか、何にもないのか、思わず前のめりに考えてしまう。でも、普段ついつい話の筋や演出の意図を追い求めて頭をひねらせてしまいますが、この作品は受け手側にもっと自由にそういった想像をさせてくれる様に感じます。それは、創作陣が「舞台作品」や「言葉」というものについてもその可能性を広く深くさぐり、アイディアを研磨し、大胆かつ緻密にそのもののポテンシャルを拡げてきたからこそかと。それが押し付けられることなく舞台上に現れてくることで、こちらが自由に作品と向き合えるのではと感じました。
 だからこそでしょうか、「人間」「他者」「舞台」「言葉」など様々な要素に対して個人的にふっと感じたりピンときたことが、とてもリアルで腑に落ちるものとなり、能動的な観劇体験になりました。

 

 

 そんなこんなで、あっという間の通し稽古見学。

 稽古場で重ねられてきた可能性の模索が、舞台上でも現在進行形で生きていて、それが自然と観客にも引き継がれるような舞台、『DOUBLE  TOMORROW』。作品のキーともなる小道具・中道具の斬新な用い方や、あっと驚く演出にも是非ご注目ください。

 

 本日9/8(金)から17(日)まで、吉祥寺シアターでお待ちしております。

 前売券は残数わずかの回もございますので、チケットのご予約はお早めに!

http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2017/06/double-tomorrow.html
 

 



 

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