ティーファクトリー『エフェメラル・エレメンツ』稽古場レポート

 

 先日、9/22(金)に初日を迎えるティーファクトリー『エフェメラル・エレメンツ』の通し稽古に伺いました!今回は通し稽古の様子を素敵な役者の方々の写真とともにお伝えします。(文脈と写真は合っておりませんがご了承ください。)

 



 

 衝撃的なシーンと迫力ある音楽で舞台は幕を開け、これから始まる物語に高まる期待と緊張感。
 

 

 物語はふたつの舞台を軸に進んでいきます。ひとつは原発廃炉作業の現場。今のわたしたちにとっては「お話の中のこと」と流せない会話や状況がストレートに描かれ、胸がざわつくと同時にぐっと引き込まれます。

 

 

 もうひとつの舞台はアンドロイドの研究所。科学が進歩したとは言え、「ロボット」や「アンドロイド」が我々の日常に身近なものになったという実感を持っている方は未だそう多くはないと思いますが、この作品ではアンドロイドの存在に不思議なほど現実味があるのです。

そして、感情や生命を持たないはずの彼らの存在によって、それらを持つ人間という生き物を客観的に見つめさせられてしまう。私たちが普段何気なく言っていたことや認識していたことを、改めて問い直してしまう。そこに現れ出た人間の矛盾、不確かさ、弱さを目の当たりにし、少し怖くなってしまう程でした。

 

 

 
  不安定な人間がつくりあげた社会で、アンドロイドの特性や、人間とアンドロイドの関係性、そして世界が徐々に変化していくのはとても必然的に思え、気付けばアンドロイドに対して尊ささえ感じていました。その感情の正体が何なのか、このレポートを書いている今も考えています。
 

 
 とは言いつつも、『エフェメラル・エレメンツ』、そんなに難しく怖い作品ではありません!(笑) アンドロイドのトンチンカンな言動や台詞が楽しく、人間とのやり取りも時にコントの様で可笑しくなります。テンポよく進むシーンは見ていて飽きません。

 

 

 さらに特筆したいのは、やはり役者の方々の魅力です!役者に触発されて物語のキャラクターが生まれているとのことで、出演する皆さんそれぞれの個性が最大限に引き出され、どのキャラクターにもリアリティと奥行きがあるように思います。そんな役者陣によってつくりあげられる芝居は、圧倒的に濃密です。

 

 

 もう一つ、『エフェメラル・エレメンツ』をご観劇の方には、川村毅氏が34年前にアンドロイドをモチーフに書いた『ニッポン・ウォーズ』という作品も是非知っていただきたい!世の中が動き、作者自身が歳を重ねる中で同じモチーフを描いた時、何が変わり、何が変わらないのか? 23歳の川村氏と57歳の川村氏の紡ぐ物語を比べたとき、きっと人間や世界の変化についても何か感じていただけるのではないでしょうか。

そんな『ニッポン・ウォーズ』を、23日と24日に市民参加のリーディング形式で上演します。多様な30人の出演者が読む2ステージ限定の貴重な公演です。是非こちらもご覧ください。

http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2017/06/nippon-wars.html
 

さらに『エフェメラル・エレメンツ』と『ニッポン・ウォーズ』がひとつになった本が新しく発売され、公演中は劇場受付でも販売いたします。こちらも是非!

 

 通し稽古が終わって、役者の皆さんが全員人間に戻り、他に誰もいなくなったとき、この人間のつくる未来を考えずにはいられませんでした。私の場合、それは絶望や諦めとは違う、もっと広がりのある何かでしたが、皆さんはどうでしょうか?


 時代を映し、フィクションとノンフィクションの狭間に川村毅氏がつくりあげる世界に、是非触れてみてください。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2017/06/TF-EE.html

 

 

 

 

 



 

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