@kichi_theatre2005

伝えたかった言葉と伝えられなかった言葉

書いた人:スピカ
 

  前回のブログで先日の演劇集団砂地「3 crock」公演について後半、伝わりづらいことを書いてしまったので、もう一度少し例を挙げて再考したいと思います。

どこにでもある風景であったが消えてしまったものがあります。

駅にある伝言板というものがそれで用件と時間を端的に書いて、遅れてしまう相手に対して、先に乗車するとか、先に着いたのでもう行ってしまったとかそんな内容がほとんどであったりします。で、それが何故消えたのかというと、もちろん携帯電話の普及が多分にあるわけで、メール一本打てばそれでよいことになります。メールを打てばそれでよいという事実は、「あと○分遅れそうだ。」というメッセージさえ可能であり、かえって遅刻の原因を助長させることになりかねないのですが、先日まだ都心のターミナルにボードが残っていたのでちょっぴり安心したのでした。

・・・前回もこれと同内容を記述しましたが、こんなことをふと思ったのは “伝えたかった言葉”と、“伝えられなかった言葉”、その意味について考えてみたかったのです。言葉を文字とした時、あるいは特定の人にしか伝わらないメッセージ、本来行き着くはずのメッセージは相手に届けばよいのですが、相手に伝わらないまま届かなかった場合、大いにすれ違いを生み、それをきっかけに物事が急変することもあるだろう、つまりは「三人吉三」とはそういうすれ違いを描きたかったのだろうと。

 また、人間は社会性を持った生き物なので、通常制度や社会規範の中で生活をしております。しかし舞台の中では大川端で彼らが出会うまで、「社会」の中で縛られない埒外の人間、すなわち悪であるが故に自らの存在意義がありました。はじめて“信義”という形のないものに出会うことで他者とのふれあい、温もりを知ります。

しかし一般論としてどんな人間でも人は完璧に分かり合うとは程遠いものです。分かりあえた感じがあるのはお互いに共有するもの(たとえば趣味とか居住空間が同じ等)があるに過ぎません。それでも恐る恐る他人を知ろうと近づいていって、わかるのは結局“因果”という分かり合えない事実だけしかない。だから彼らはその事実を認めた上で自分の殻に閉じこもり互いの命を奪うという結論しかなかったのでしょう。

 ・・・本来ならば、一度で文章化して纏めたかったのですが、力量不足のため、変則版の二回続き物となってしまいました。三人吉三は来月、渋谷のシアターコクーンでの公演もあるようなので、少しでも参考になることがあれば幸いです。

近未来

書いた人:スピカ
 

 近未来って一体なんでしょうかね。ここでない場所、今ではないけれども今の延長上に存在するであろう世界・・・。こんなことを申しますのも、先日まで公演がありました演劇集団砂地の「3 crock」は舞台が近未来という設定であったからです。(実際は近未来というよりも、ここではないどこかというような意味合いが近いものでしたが・・・。)
 思えば昨年度のミクニヤナイハラプロジェクトも、青年団の舞台も共通して言えることの1つに「近未来」を取り扱ったものでした。近未来ってみなさん、いったい何を想像されますか。私が子どものころはまだ、21世紀という言葉が、ぎりぎりあったように思います。そのころの子供向けの“みんなの歌”なんてものを見てましたが、科学技術や情報技術の発展を取り扱った内容の歌がまだあったように思うのです。(「21世紀」とか「コンピューターおばあちゃん」とか・・・ご存知の方いますでしょうか?知っている方はおそらく同年代ですね。)
 翻って世紀を越えて舞台を現代に移しても生活が一変するなんてこともなく、ある所は非常に便利になったものの、未だに変わらない物は変わりません。

 実感することの1つに便利になればなるほど、一方で言い方はよくないかもしれませんが「横着」になることでしょうか。待ち合わせにメールやLINEで事前連絡をしておくことでかえって遅刻が増えたとかよく聴く話ですがまぁ他愛もないようですがそういうことです。
 今回、舞台を観劇して思ったことは、近未来そのものというより形は違えど互いの意思の疎通、コミュニケーションについて描いていることでした。
 人は少年から青年になる過程で自分の考えている世界と他人の考えている世界はまるきり別物であることをしります。しかしSNSしかり、平板な文字メッセージのやりとりでは人間関係の細やかなニュアンスまで伝えることはできません。自分の考えていることと他人の考えていることは同じであるかのような錯覚を生むことがあります。
 自身の信条を守ろうとお互いのために尽くす吉三たちは感動的です。しかし、どこかからまわり感が否めないのは他人を思いやれば思いやろうとするほど、実はますます自己嫌悪になり、世界と対峙出来ない自分にあります。先ほどのコミュニケーションの問題と根っこの部分は同じことで現代の閉塞感をうまく捉えていたように思えます。


 

ネクタイとのお別れ。


書いた人:しだた

 
 早いもので5月入り、今日でもう半分が過ぎてしまいましたね。いつのまにやらゴールデンウィークもさっと過ぎ去ってしまいまして、個人的には特に長い休みがあったわけでもなく、何か大きなイベントがあったわけでもなく、普段通りに終わっていきました・・・

今月に入り暖かい、というか少し暑い日も結構ありましたね。そうこうしているうちに、今週からクールビズの時期に入りました。昨年も5月の中旬にクールビズが始まったはずなのですが、こんなにネクタイを外すのが早かったかなぁと少し不思議に思ってしまいました。考えれば、これから11月に入るまでずっとノーネクタイで出勤しても大丈夫というわけなので、意外にずっとネクタイをつけているようで、実は一年のうちの半分ぐらいしかネクタイをつけていないという事実に今さらながら気付きました。
そして、またこれから暑い夏がやってくるのかぁと思うと、少しげんなりした気持ちになってしまいます。つい先日もとても暑かったので、我慢できずに近所のスーパーでアイスクリームを買って食べてしまいました。こういった楽しみも夏ならではなので、少しは楽しみつつ今年も乗り切りたいなと思う今日この頃です。


 さて、吉祥寺シアターでは、演劇集団 砂地『3 crock ~河竹黙阿弥作「三人吉三廓初買」より~』の公演が終了しました。ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました!現在、武蔵野文化事業団でチケットを発売しているのは、6月13日(金)から22日(日)まで開催されるFUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』です。
先日むさしのFMさんのラジオにゲスト出演させていただき、過去公演の劇中歌も流していただきました。聞いてくださった方には、少しは“妙ージカル”の世界観が伝わったのではないでしょうか。そして、“妙ージカル”ってまだなんだかよくわからないなぁ~という方に朗報です!なんとFUKAIPRODUCE羽衣の昨年夏に行われた「Still on a roll」の公演がUSTREAMで生配信されるようです。日時は6月5日(木)20時から!この公演を見逃してしまった方も、『耳のトンネル』のご予約を悩んでいる方も必見ですよ!気なった方はぜひ劇団の公式Twitterをチェックしてみてください→https://twitter.com/fukaihagoromo


 

観客参加型リーディングイベント開催!

書いた人:スピカ
 

 演劇集団砂地「3 crock」の公演が成功のうちに幕を降ろし下ろしました。たくさんのお客様にご来館いただきまして、本当にありがとうございました。今後も吉祥寺シアターでは魅力あるラインナップでお届けいたしますので、公演情報をご確認いただければと存じます。よろしくお願いします。
 さて、吉祥寺シアターでは本年9月のティーファクトリー新作公演「生きると生きないのあいだ」に先駆けるプレイベントとして観客参加型リーディングを開催することになりました。(詳細は→こちら
 本イベントにあたりいくつかFAQを下記に設けますので、参加をお考えの方はご一読ください。

○見学のみでの参加は可能ですか?
 見学のみでの受付も行っております。
ただし、皆様より参加費100円は一律で頂いておりますのでご了承ください。

○服装や靴はどうすればよいの?
特に体を動かすワークショップを行う予定はありませんので、普段着で構いません。けい古場にはスリッパを用意してありますので、上靴なども必要ありません。

○当日の受付場所は?
 当日は、イベント開始10分前までに直接、吉祥寺シアター3Fのけい古場にお越しください。
※受付開始はイベントの30分前からとなります。(14時~と18時~の2つの回からお選びいただけます。)

 皆様、リーディングってどのようなものを想像されますか?以前、こちらのブログで日本劇作家協会のトークイベントに参加した旨記述したことがありましたが、ドラマリーディングの話題となったことがありました。で、その何が重要なのかというと(これは私が戯曲を読むのがいまだに苦手ということと繋がってしまうのですが・・・)1人で読んでいるとどうしても登場人物が少数ならキャラクターに検討はつくけれども、新作で馴染みのない人物が複数出てくると、本読みしただけでは整理がつかない。その点、複数の人が読む行為は脚本全体を通して人物の輪郭をはっきり浮かび上がらせるので大変貴重なもの。脚本は小説と違って劇や映像あってのもの。単体として人物造形を詳細に写すものではないからまぁこれはそうでしょうね。
 本イベントの受付はまだはじまったばかりですので、応募要項に沿って、ご応募いただければ幸いです。

■吉祥寺シアター関連情報!
本日13日(火)は併設のシアターカフェで西室良治さんによるBGMギター生演奏が17時から行われます!カフェを利用していただければチャージ料なし、途中参加途中退出OKのイベントとなっております。ギターの調べを聴きながら、ご歓談などいかがでしょうか。 


 

砂地公演中です!&プレイベント開催します!!

書いた人:バタコ

 現在公演中の演劇集団砂地『3crock』も残すところあと2ステージ!!
吉祥寺シアターがまた、全く違う顔を見せている今回の舞台。かなり舞台が暗く、特殊な形になっています。ブラックボックスといわれる吉祥寺シアターの劇場が、様々に表情を変えているので、ぜひ吉祥寺シアター常連の皆様にも見ていただきたい公演です!少ない公演期間ではありますが、是非皆様お見逃しなく!!

 現在6月14日(土)に行われるティーファクトリーのリーディングイベントの参加者を募集しています!!参加費100円で「まだ世に出ていない川村毅氏3年ぶりの新作戯曲を読める」&「川村毅氏のトークを聞くことが出来る」という貴重な体験が出来るイベントです。この新作戯曲『生きると生きないのあいだ』は今年9月に吉祥寺シアターで上演予定です。主演はなんと柄本明さん!!なんて濃厚な強力タッグなのか・・・と私も今からとても楽しみにしています。このリーディングイベントは演技経験不問で、老若男女参加可能です。今まで「見る専門!」とドラマや演劇を見るだけだった方々に是非参加していただきたいと思っています。

 以前はドラマや舞台を見ていて「この人の演技はイマイチだな・・・」なんて上からものを言っていた私ですが、「戯曲を声に出す」というのは、簡単そうに思えて実はすごく難しいんですよね。私も以前このようなイベントに参加したときに「気分はまさに女優!」のつもりで読んでいたのですが、上手く口は回らないし、自分の声を聞いていてもぜんぜん面白い台詞だと感じることが出来ず、でもどうしたらいいのかも分からず、なかなか思うとおりに台詞を読むことが出来ませんでした。でも演出家からの「君が好きな俳優さんならどう読むと思う?」という言葉や、台詞に至るまでの感情の変化の解説を聞いて目からウロコの発見ばかりでした。「役者はすごい!その役者を上手く導いていく演出家はすごい!」と思った体験でした。そしてこんな地道な作業が作品を一つ仕上げるまでに何百回と行われるのかと演劇の奥深さに触れた体験となりました。是非このような体験を皆様にも味わって頂きたい!そしてますます演劇を楽しんで頂きたい!ということで実現したこのイベント。皆様のご参加お待ちしております。

6月に吉祥寺シアターで公演を行うFUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』も現在チケット発売中です。
ご予約はこちらから↓
https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/
皆様のご来場お待ちしております。 

「3crock」公演初日!

書いた人:スピカ
 

 
 劇団の名称って一体何故この名称に決まったんだろうなぁと興味をそそられることがあります。本日より公演が始まりました砂地にも同様の感覚を抱いていたのですが、劇団のHPを見ていたところ、思わず、素晴らしい言葉に出会ってしまいました・・・。

“演劇は生まれ落ちた瞬間に消えてしまう行為である
それは荒涼たる砂地に足跡を残す行為に等しいのではないだろうか?
足跡は吹き荒ぶ風に掻き消されてしまう。
その風は時代という名で、今も私たちに向かって吹き荒れている。
私たちはその風と誠実に対話しながら、一歩一歩と確実に足跡を刻んでいきたい。“
そして結びに劇団のモットーとしていることでしょうか・・・記載がありました。
“古典の再発見
演技方法の再認識
時代と対話した作品づくり “(砂地HPより)

―かっこよすぎますね。私などが劇団名を決めることになったら、まずはこうすんなりと
「これに決めようや。」とはゆきません。
とりわけ後半の太字部分、古典の再発見、時代と対話した作品作りには今回の公演にも深く通底した部分を感じます。
 今回の公演は4日間と当館の催し物の中では短いものとなっております。限られた期間の中にもぎゅっと凝縮された舞台になることを祈っております。中でもTwitterでも配信されておりますが、以下の通り、アフタートークの日程とゲスト出演者が決まっておりまして、当事業団のチケットも残り僅かではありますが、どちらの回にもまだ取扱いがございます。ぜひともこの機会に観劇後もアフタートークで作品の余韻に浸ってみたり、内容を咀嚼してみてはいかがでしょうか?

○5月10日ゲスト:鈴木弘輝(社会学者)
○5月11日ゲスト:高川裕也(俳優)、小野健太郎(俳優)
 (いずれも19時公演後)
※とりわけ10日のアフタートークは、社会学―現代思想や、現代哲学等ご興味のある方にはなかなか貴重な機会であるかと存じます。


 

FUKAIPRODUCE羽衣、ラジオに出演しました!

書いた人:コモト


 コモトです。さて昨日5日、武蔵野市のFMラジオ局「むさしのFM」さんの番組内で、6月に公演が行われるFUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』の告知をさせていただきました!プロデューサーの深井順子さん、作・演出の糸井幸之介さんのお二人に出演していただき、劇団名の由来から作風まで詳しくお話していただきましたよ!コモトもパソコンの前にスタンバイし、バッチリ聞いておりましたので、どんなお話をされたかザッと!ザッとお伝えします!

・劇団名の由来
役者もされている深井順子さんがプロデュースをするユニットとして活動し始めた「FUKAIPRODUCE羽衣」。おしりにくっついている“羽衣”という単語は、深井さんの好きな作家・よしもとばななさんの「ハゴロモ」という作品名から取ったそうです!コモトも初耳でした!

・羽衣の音楽について
中学の頃からロックなどの音楽に傾倒していった糸井さん。その後演劇に携わるようになると自然な流れで自分で音楽を作るようになったそうです。深井さん曰く、「羽衣の曲には楽譜がないので、糸井さんが歌った歌を耳コピしたり録音機で録音して家に持ち帰って覚える」という作業を毎回しているそうです。完全に覚えて次の日稽古に行くと「なんか違う」と糸井さんに言われることも(笑)

・「耳のトンネル」はどんな作品?
“偉人ではない人の大河ドラマ”“再演という名の新作”などなどと糸井さんがおっしゃっておりました。今回は2012年に上演された作品の再演ということですが、一度見たことのある人も「えっ!」と驚くような作品になっているそうです。というのも今回の公演では、2012年秋に京都のみで上演された『観光裸(かんこーら)』という作品をミックスさせているんですって!『観光裸』は京都に観光に来た不倫カップルを描いた作品なのですが、この物語がどんなエッセンスを作品に加えてくれるのでしょうか?!
また初演時とは舞台の大きさが変わるので、舞台セットである“耳”のオブジェをどこまで大きく出来るか模索中…というお話も。大きな耳、期待してます!

などなど、他にも盛りだくさんの内容でとても楽しい放送になりました!むさしのFMさんありがとうございました。というわけでFUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』は6月13日から吉祥寺シアターにて上演開始です!ご来場お待ちしております!

FUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』公演情報
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2014/02/fukaiproduce.html


■コモト、今日の一冊
げきぴあブログにて、FUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』に出演される出演者の皆さんの紹介を行っております!お時間のある時に是非!
 

ゴールデンウィークです!!

書いた人:バタコ

 今日もとってもいいお天気ですが、皆様ゴールデンウィークを楽しんでいらっしゃるでしょうか。こんなにいいお天気の日は、井の頭公園に遊びに行ってお散歩したり、衣替えをしたりとゆっくり休日を満喫したい!と思いますが、現在吉祥寺シアターの事務室でこのブログを書いております・・・。お仕事の皆様一緒に頑張りましょう!!

 さて、そんなお仕事三昧なゴールデンウィークを過ごされる予定の皆様にもおすすめなのが、吉祥寺シアターに併設しているシアターカフェ。落ち着いた空間で、ランチだけでもゆっくりとお休み気分なんていかがでしょうか。おいしいご飯でを食べればゴールデンウィーク中のお仕事も頑張れる!!と単純で食いしん坊な私は思っています。このシーズンは外のテラス席もおすすめです。お近くの方は是非お立ち寄り下さい。そんなシアターカフェの5月中の営業時間のお知らせです。
5月14日(水)、27日(火)の2日間は終日お休み、
5月1日(木)、7日(水)、21日(水)、28日(水)の4日間は14:30からの営業となります。
変則的なお休みになりますので、ご来店の際は再度ご確認下さい。

 ゴールデンウィーク中、吉祥寺シアターでは吉音コンテストや和太鼓の公演などイベントが盛りだくさんです。どれも一日限りのものですので是非お見逃しなく!そして吉祥寺シアターにご来館された際には是非チェックして頂きたいのが、吉祥寺シアターの大事な大事なお宝!こちらです↓











昨年度、吉祥寺シアターで行った共催・協力公演の出演者のサイン入り公演ポスターです。作品の思い出がよみがえる素敵なポスターは2階ロビーに掲出中ですので、是非チェックしてみて下さい。今年度も素敵な公演ポスターをどんどん集めて吉祥寺シアターのお宝を増やしていきますのでお楽しみに。

 もう間もなく5月9日(金)に初日を迎える砂地『3crock』FUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』も現在チケット発売中です。どちらもご予約はお早めに。
ご予約はこちらから↓
https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/
皆様のご来場お待ちしております。 

一葉の写真

書いた人:スピカ
 


 劇団青☆組「星の結び目」の公演チラシが届きました。親戚一同揃った記念写真で、セピアであることからも、おおよそ40年以上昔であることが推測されます。チラシ裏面にあります公演の概要を見ていると、なんとなしに在りし日の家族の風景を描いたのだなということが伝わってきまして、戻ることの出来ない日々、哀切の念が伝わってきました。(公演チラシが掲載されているページは→こちら) 

 ・・・「家族」や「親子」の関係、血の繋がりっていったいなんなのだろう?と思うことがあります。
 写真を見ているうちに、ある日本映画の1シーンに行き当たりました。
 海外へ単身赴任をしていた父親が、一時帰国した際、娘の高校入学のお祝いに万年筆を渡すシーンがあるのです。なぜ、万年筆なんかくれるの?と父親に尋ねるのですが、何を買おうか迷ったのだけれど、結局はこれになった。昔は入学とか卒業というと万年筆っていうのが定番だった。使わなくたっていい、持っていることに意味があるんだと諭すのです。
 持っていることに意味がある・・・これは逆にいうと価値があってもなくても捨てられないものということになります。記念としてもっておけということになります。思えば、私も親からの頂き物ではありませんでしたが、卒業祝いとして、学校側から印鑑が手渡されたことを思い出しました。それは未だに家においてあります。
 どんなに時間がたっても年月を経ても手元にあるというのは、そうした普段は手に取ることがないけれど身近なところにあるのかもしれません。もちろん実用性ということではやはり?になってしまいますが、見るたびに思い出すとかそういうものってきっとありますよね。

 話が少々、脱線してしまいましたが、「家族で共有された想い出」というのは言ってしまえばそういうものなのかもしれないと感じるのです。空気のように、普段は意識しないものだけれど、ふとした瞬間、写真なり、お互いに共有された事物によって、ふと思い出に立ち返る瞬間があるのだと。そして今ある現状からふっと気持ちが軽くなるようなことがあれば、とっても幸せなことですよね。

 本作の作・演出を手がける吉田小夏さんにとっても、「一葉の写真」から一幕の劇へと作り上げるだけの想い出がたくさん詰まっていることに違いありません。

 武蔵野文化事業団チケット取扱いの詳細に関しては今後、会員向けのインフォメーションや当HPを通してお伝えしてゆきたいと存じますので、ぜひとも関心のあるお客様は劇団HPから公演日程を見ていただいて、今のうちに観劇予定を組んでいただければ幸いです。 

 

ゴールデンウィーク。


書いた人:しだた

 
 早いものでもう四月も残りあとわずかとなりましたね。この前電車の中で同じ車両に乗っていた女性二人組みの「今年ももう三分の一が終わっちゃうんだね~」「ほんと、早いよね~」という会話が聞こえてきて、もうそんなに経ってしまったんだなぁと改めてびっくりしてしまいました。
巷はゴールデンウィークに突入ということで、今年は休みがとびとびで混雑するのは五月の連休に入ってからだそうですが、日曜日の朝の電車の中はいつもより少し人が多くて、みなさんどこかに出かけるのかうきうきした感じが伝わってくるような気がしました・・・吉祥寺の街も先日駅前の大型商業ビルがオープンしたばかりですし、いつもの休日より訪れる人は多くなるんでしょうね。
 

 ところでゴールデンウィークといえば、注目度の高い映画がいろいろと公開されるわけですが、吉祥寺バウスシアターでは4月26日(土)より2週間限定で、武蔵野市を舞台に市内オールロケで撮影された『さよならケーキとふしぎなランプ』という映画が公開されているようです。この映画は地元に密着し映画製作から劇場公開までをプロデュースする「吉祥寺で映画を撮ろう!」プロジェクトの第四弾として製作され、主役にはミュージシャンの堂島孝平さんが俳優初挑戦として大抜擢されたそうです。吉祥寺のカフェを舞台に、そこに集う人々の少し不思議なファンタジーを描いているとのこと。惜しくも閉館が決まってしまったバウスシアターでのクロージング作品の一つとして公開されていますが、この映画以外にもおもしろそうな映画が目白押しなので気になった方はこのゴールデンウィークに一度訪れてみてはいかがでしょうか。


 さて、ゴールデンウィーク中の吉祥寺シアターは、毎年恒例の「吉音コンテスト決勝大会」や「和太鼓」などが開催されます。また連休明け5月9日(金)から12日(月)までは、演劇集団 砂地『3 crock ~河竹黙阿弥作「三人吉三廓初買」より~』の開催が迫ってきました。チケットは現在発売中ですが、残りが少なくなってきている回もあるのでお急ぎください。それに合わせてカンゲキのススメも更新されていて、読み応えのあるものに仕上がっているのでこちらもチェックをお願いします!