オフィーリア

                                  書いた人:スピカ











絵画の名前は知っている。或いは逆に作品そのものは知っていても作品名となると知らない。そしてその主題は?どのような一場面を指すのかとなるとよくはわからない。・・・そのようなこと、またはそう感じたことはありませんか?ことに西洋絵画はギリシア・ローマ神話、聖書を題材にした作品が多々ありますので、文化的な背景を知らなければ、なかなか首頷いてうむうむ、とは理解されにくい一面があります。私も美術館などで絵に向かいては、はて、さっぱり?となることがあります。そうした事情を反映してか、西洋絵画の見方というようなハウツー本も多数出版されてもおりますが、私はどうもあの手のアンチョコに頼りたくなかったりします。見方を矯正されるような気がするからでしょうか。

さて、そんなテキストからもさらに外れた作品というのもときどき存在します。

英国最大の劇作家となりますと、シェイクスピアの戯曲、あるいは舞台に想を得て描かれた作品もあります。
中でもラファエル前派の一人に数えられるジョン・エバレット・ミレイの絵画作品、「オフィーリア」は画家の名、作品名こそあまり知られていないかもしれませんが、戯曲ハムレットの衝撃的な一場面を描いたものの1つです。
(仏国の『落穂拾い』等で有名なJ・E・ミレーと区別するため、ミレイと記述する向きがありますのでここではミレイと表記させていただきます。)

はじめてその絵画を見たのはまだ高校生の頃、図書館でなんとなしに眺めていた画集でした。捲るページを止め、しばし自身のこの収まりのつかない感情はどこからくるものなのか、言葉を失いました。その美しくも幻想的な「静謐な」世界に。
川面に流される女性の眼は虚ろで、おそらくは死んでいる、若しくはまもなく風葬に処されようとしていること、決して心地よい情景を描いているわけでないこともわかりました。しかしそこに感情という感情を挟む余地はありません。水に溶け込むかのようなドレスは死をもうありのまま受け入れたのだという虚無感を意味し、背景の緑もまた女性をありのまま還すことを約束したかのように、女性を無に帰し、川面はただ優しくなぞるだけ。あと数秒後にはすべて消え去ってしまうのかもしれない。まるでこうなることがあらかじめ定められた運命であったかのように。
既に原作を読まれている方や、舞台を観に行かれている方にとっては作品名を見ればおそらく“オフィーリア”とは誰のことなのか、そして、一体どのような境遇にあり、描かれている姿がどのような状態にあるのかお分かりになるかとは思います。ただここで私が原典を忠実に追っても興ざめですし、あまりよい解説もできそうもないので、ぜひあらすじをお調べいただくか、原典や、舞台を観に行かれることをお勧めいたします。
私は、画集ではありますが、何の先入観もなしにこの絵画を観たからこそ、その衝撃が計り知れなかったのかもしれません。怖さと美しさが同居し、喜怒哀楽を越えた「虚」の世界に危うい狂気のような美しさを見たのでした。

最後に参考までに水辺に描かれた草木の花言葉を記しておきたいと思います。
ケシ「死」、パンジー「かなわぬ恋」、すみれ「誠実」、ひな菊「純潔」
バラ「若さと美貌」、忘れな草「思い出」 

ブルーノプロデュース『My Favorite Phantom』本日楽日です。

                                  書いた人:バタコ
本日『My Favorite Phantom』は楽日を迎えました。
連日たくさんのお客様のご来場誠にありがとうございました!!
2013年のシェイクスピアシリーズ第一作目を無事に終了することが出来ました。今回は若手注目演出家の初めてのシェイクスピア作品への挑戦でしたが、今後のラインアップは現在発売中の無名塾『ウィリアム・シェイクスピア』に続いて、若手はもちろん演劇界の大御所まで様々な演出家が手がけるシェイクスピア作品が登場する予定ですので、ぜひ今後もよろしくお願い致します!

さて、そんなシェイクスピア作品だけではないのが、今年のラインアップ!!
本日からホームページに公演情報を公開しました東京ELECTROCK STAIRS『東京るるる』。主宰のKENTARO!!さんの名前は今年2月に吉祥寺シアターで行われた「KENTARO!!とダンスを本気で楽しむプロジェクト」でご存知の方もいらっしゃるはず。発表公演ではデモンストレーションで吉祥寺を沸かせた東京ELECTROCK STAIRSが新作を携えて再び帰ってきます!メインは発表公演だっただけに、東京ELECTROCK STAIRSのダンスはあっという間だった印象があり、「発表公演も楽しかったけど、東京ELECTROCK STAIRS のダンスももっともっと観たい!!」と思った方も多いのでは?この機会にぜひたっぷりと東京ELECTROCK STAIRSの世界を楽しんでください。
現在『東京るるる』のチラシも吉祥寺シアター1階ロビーでゲットできます。













チラシだけでもなんだか可愛くてワクワクしてしまうデザインです!
ぜひこちらもお早めにゲットしてください。
武蔵野文化事業団でのチケット発売は5月9日(木)10時から。
皆様のご来場お待ちしております!! 


 

ブログチェック

                                  書いた人:しただ
新人スタッフのしだたです。ブログ2回目の登場にしてはやくも、何を書こうかと迷走中です。春になりだんだんと暖かくなってきたかと思いきや、いきなり寒い日に逆戻りしたり、よくわからない天候が続いていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。いつになったら穏やかな花粉の全くない日々がやってくるのでしょうね。そんなことをぼうっと考えていたら、いつの間にやらゴールデンウィークが目の前に迫っていました。今年は長い人で10連休も可能とか・・・しかし、吉祥寺シアターにそんなお休みはありません!(きっぱり)

先日新入職員の歓迎会なるものが開催されたのですが、その席で一緒になった同期の他施設の新入職員が最近はほとんど会っていなかったのに、なぜか吉祥寺シアターや自分のことに詳しいなと思ってよくよく聞いてみると、定期的にこのシアターブログをチェックしてくれているらしいのです!そんな身近で読まれているとは思ってもいなかったので驚きましたが、そうやって読んでくれている人の顔が少しでもわかると書きがいがより一層出てきます。(今回も見てくれているのかな?)

今日から吉祥寺シアターでは前回のブログでもお伝えした、ブルーノプロデュース「My Favorite Phantom」の公演がはじまります!すでに劇場入りして本番に向けての稽古が着々と進められていますが、それを見た別のスタッフさんの情報によると今回は「音楽」が作品の大きなポイントの一つになっているらしいです。事務所のモニターでは音まで聞き取ることができないので、たまに劇場から聞こえてくる役者さん達の台詞や音楽を頼りに本番への期待がだんだんと高まっているところです!

残念ながら前売り券は完売とのことですが、各回とも当日券を開演の40分前より若干発売するのでぜひ当日でも劇場まで足を運んでいただければと思います。(当日券は2階のバルコニー席で若干見えづらい場合があるので事前にご了承ください) 

 

アンテナの尺度

書いた人:スピカ


まだ学生のころ、美術史に関する講義で先生が語ったことでありますが、
新聞社や出版社から美術展の企画や、図録の編纂に関する問い合わせを頂くことがあるけれども「昔は何か情報はありませんか?ということが、尋ねられる常としてあったが、最近の傾向として正しい情報はどれでしょうか?」
という問いにいつからか変わったということでした。

卒業して久しく経ちますが、インターネット時代に即した興味深い発言だと思い、現状もまた何も変わっていないように思います。
確かにキーワードを検索さえすれば、おびただしい情報を得ることができます。何を選択し、何が正しい情報かわからないことが現代の常といえるでしょう。

私自身も演劇に限ったことではなく、何か公演に向かう、コンサートに行く、映画を観る、なんでもよいのですが、何の頼りもなく、まったく予備知識なしに向かったことはこれまでありません。映画で言えばTVの情報番組、予告編を見て面白そうなもの、原作の映画化、宣伝に頼りきりです。・・・偶発的に興味深い催しに出会うこともあるのでしょうが、演劇となると、料金もそれなりにかかりますし、原作や、劇団に関する予備知識がある程度必要になるかと思います。やはり二の足を踏んでしまうのが事実です。
それでも
当館に異動になったことを知人に告げたとき、主催事業のいくつかの名称を口頭で伝えたところ、演劇方面にまったく関心がないような感触はあったのですが
「・・・知っているものももちろんあるよ。」
と頼もしい答が返ってきたので驚いたものでした。
・・・驚いた、というのは語弊があるかもしれません。
日常、会話に話題としてのぼらなかったからでしょう。
ちなみにそんな経緯もあったので情報の収集はどのようにしているのか尋ねてみたところ
自分は演劇に特別詳しいわけでもなく、アナログ派の人間でもあるので、インターネットで何か検索して…ということは全くといってしていないけれど「新聞の夕刊の文化欄だけは毎日真っ先に眼を通すことにしていて、自身のアンテナにひっかかったものはなるべく気に留めるようにしておく。新聞の紹介記事というのは大変よくできていて為になるものだよ」との由。
確かに情報が渦巻く中、分け入って分け入って、結局何を見てよいかわからないよりは、限られた情報を頼りにピンポイントに探ってゆく。私のようにパンフレットの山を隅から隅まで見ないと気がすまない。などというやりかたであると、結局フルコースの料理を頼んだのにお腹いっぱい。結局一番おいしかった料理はなんだったのかわからないまま公演が過ぎ去ってしまうということになりかねないなぁと反省交じりに見習おうと思った次第です。
 
  

いよいよ明日!

書いた人:バタコ

ブルーノプロデュース『My Favorite Phantom』が初日を迎えます!!
たくさんのご予約をいただきまして、事業団販売分は終了いたしました。ご予約ありがとうございました。劇団ホームページでは追加席分の販売があるようですので、気になる方は枚数に限りがありますのでぜひお早めにチェックしてみて下さい!受付は開演の40分前、開場は開演の20分前からになります。受付時間、開場時間ともにいつもの公演とはちょっと違いますので、ご確認よろしくお願い致します。

いよいよ初日ということで私もとても楽しみで、事務室にあるモニターから舞台の様子をチラチラと覗いています。こちらから様子を見ている限りは、原作に忠実なものとも、現代風にアレンジしたものとも違う新しいスタイルの『ハムレット』になりそうだなと感じます。作品の登場人物たちの内面やイメージに焦点を当てたような・・・とにかく今までに無い『ハムレット』になると思います!ぜひお楽しみに。

でもやはり「シェイクスピアって難しそう・・・」と思われてしまいがちですよね。確かに古典作品というイメージが強く、ちょっと近寄りがたいイメージがあるのかも知れません。そんなシェイクスピアを少し身近に、より人間らしく感じるものをと探してみたのですが、こんな映画はいかがでしょうか。その名も『恋に落ちたシェイクスピア』。そのタイトル通り、自分の描く作品の登場人物のようにどっぷり恋に落ちてしまうシェイクスピアの姿を描いた映画なのですが、お楽しみポイントはシェイクスピア作品の名台詞が随所にちりばめられているところ。原作を知っている方であればいろんな作品の名台詞のオンパレードを楽しめますし、難しい台詞回しは苦手という方も劇作家の青春時代を見ながら、自然とシェイクスピア作品の名台詞に触れることが出来ます。謎が多いシェイクスピアの人生ですから、こんな青春時代があったのではとそのほかにもたくさんの映画や物語が作られています。なかにはシェイクスピア別人説を扱った『もう一人のシェイクスピア』なんて作品もありますので、よろしければぜひ。

そんなシェイクスピアの青春時代にスポットを当てた作品のひとつが5月の無名塾『ウィリアム・シェイクスピア』です。配役をみていくとなぜか『夏の夜の夢』でお馴染みの妖精の王オベロンと女王ティタニアの名前が・・・。「あれ?シェイクスピアの青春時代のお話ではないの?なぜ妖精が?」とこちらも気になる作品になりそうです。

ご予約はこちらから→https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/

 

"カノンの巨匠"

書いた人:コモト


コモトです。ついに明後日26日から<吉祥寺シアターシェイクスピアシリーズ>開幕です!4月はブルーノプロデュース、5月には無名塾の公演が控えています。

5月の無名塾
は、生まれ故郷ストラトフォードにてシェイクスピアが戯曲家として目覚めるまでの数年間を、カスパー・ヨハネス・ボイエが書き上げた戯曲を上演します。シェイクスピア研究の中で「空白の時代」と言われているこの数年間に一体何があったのでしょうか?

この戯曲を彩る重要な要素として挙げられるのが、フリードリヒ・クーラウ作曲の音楽です。音楽のこととなりますと武蔵野市民文化会館の皆様にお聞きしたいところですが・・・と思いながらネットをサーフィンしておりますと、インターナショナル・フリードリヒ・クーラウ協会なるものを見つけました。「演奏会及び、その重要な作品を出版することでクーラウの音楽を広めること」を目的に2009年に設立されたそうで、このホームページにクーラウの情報がぎゅっと詰まっておりました。

このホームページによりますと、クーラウは現在知られている限りで200曲以上の作品を残しており、デンマークの代表的作曲家の一人としての評価を得ている作曲家だそうです。交流のあったベートーヴェンはクーラウを「カノンの巨匠」と称賛したそうです!

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで協会のホームページでは、クーラウ先生が作曲した音楽が聴けますよ→こちら
無名塾公演では鷹野雅史さんというプロのYAMAHAエレクトーン奏者の方が演奏を担当します。ぜひお楽しみに!

無名塾『ウィリアム・シェイクスピア』公演詳細
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2013/01/post-12.html

武蔵野文化事業団チケット予約  0422-54-2011
https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/


■コモト、今日の一冊
インターナショナル・フリードリヒ・クーラウ協会の「読み物」コーナー、とても情報量が豊富で読み応え満点です。特にこの中の「デンマークのクーラウ」という項では、決して順風満帆ではなかったクーラウの人生が垣間見えてきます。

辞書と意訳

                                  書いた人:スピカ
関東地方では葉桜となり、次はツツジが楽しみな今日この頃ですが、北は青森の弘前公園などに目を向けると例年ゴールデンウィーク頃が桜の見ごろとなるようですね。3月中旬に九州と四国で始まった桜の開花が実に一ヶ月半もかけて列島を縦断する―世界からみれば、ほんの小さな島国にしか見えないこの日本の中にも、寒暖の差が激しいことを表す一例と言えそうです。多国間との時間差に時差と言う言葉を耳にしますが、季節の変わり目というのも、時差ならぬ、季節感の差に思わずはっとさせられる瞬間があります。

先日のブログでバタコさんが、ブログ上でシェイクスピアの戯曲「ハムレット」の名台詞(to be or not to be)の「邦訳の読み比べ」を取り上げていましたが、改めて訳の奥深さ、多様さ、受ける印象といい、深度といい各々異なる。なるほどなぁ…とひとり感心しておりました。

そして翻訳と同時に脳裏に浮かんだのが、映画公開中の「舟を編む」でした。原作は三浦しをんさんの同名小説です。これは辞書編纂に携わる熱き編集者の物語であります。既存のものと似たような辞書を編纂しても読者に訴えるものがない。発想の転換、言葉のニュアンス、センスが問われます。

たとえば映画の中では「右」という語をどのように語釈するか問いがありますが、こうした単純な言葉ほど難しいのです。簡潔に誰にでも納得できる内容で、抽象化された概念を、具体例を交えて説明すること。しかし他の辞書で代用可能であれば新鮮味がありません。卓抜した言語感覚と想像力が試されます。

このように同じ言語でさえ見解がわかれるところで、ましてや辞書ありきで翻訳がなされるものですが、ハムレットのあの名言は、本来の意味を逸脱させることなく、飽きることなき言葉への挑戦と新たな意味を付与させる試みのように感じました。
 

今月末は・・・

書いた人:コモト


コモトです。さて、今月末にはブルーノプロデュース『My Favorite Phantom』の上演がはじまります!現在吉祥寺シアターのけいこ場ではせっせと稽古が進んでおります。先日、衣装合わせを終えた役者さんとスタッフさんが劇場下見にいらっしゃいましたが、その時の衣装が舞台にとてもよく映えていて素敵でした。まだ本決定ではないそうなので詳しくは書けませんが、ご来場いただくお客様はぜひ衣装にも注目してみてください。

さて、事業団でのチケットの取り扱いは現在28日、29日のみとなっております。コモトのお勧めは28日(日)15時開演の回。この回では終演後に、今回の公演の音楽を担当している涌井智仁さんを迎えてのトークイベントを予定しております。涌井さんの作る音楽は、ブルーノプロデュースの持つきらきらとした純粋な世界観を形成するための重要な要素のひとつとなっていますので、チケットをお持ちの方は楽しみにしていてくださいね。

なお、今回武蔵野市在住・在勤・在学の方は特別価格の1,500円(定価2,500円)でチケットをご購入いただけますので、この機会にぜひご利用ください。武蔵野文化事業団のみのお取扱いになりますのでご注意ください。


公演詳細→http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2013/01/phantom.html
チケット予約→https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/index.jsp?id=40&type=O


■コモト、今日の一冊
吉祥寺シアターHPの「カンゲキのススメ」コーナーにて、ブルーノプロデュース『My Favorite Phantom』を特集しています。これを読めばブルーノプロデュースがわかる!本公演が楽しみになる!ということでお時間のある時にどうぞ!

はじめまして!

書いた人:しだた



今年度より吉祥寺シアターの新しいスタッフになりました、ハンドルネーム「しだた」です、どうぞよろしくお願いします!まだ毎日スーツで出勤することに慣れておらず、数少ない貴重なネクタイをローテンションで着回しているという日々をおくっています・・・

吉祥寺シアターにはじめてきたのはまだ学生の頃で、ダンス公演のお手伝いとして、何十メートルとある映像ケーブルを劇場内に張り巡らして、それらを本番中良いタイミングで巻き取るというかなり地味な作業をした思い出があります。そのときは数年後に自分が劇場のスタッフとなるとは夢にも思っていませんでしたが、お手伝いを機にいろいろな舞台芸術に興味を持ち、見に行く機会が増えたので、とても偶然とは思えない縁を感じています。

中央線沿線は、一癖も二癖もある新しい文化や芸術が日々発信される場所としてのイメージが強く、個人的にもこれまで親しんできたものが多いので、そのような場所で自分も微力ながら少しでも貢献できればなとかなり漠然とした目標ですが、思っています。

そして、さっそく今月末からブルーノプロデュース「My Favorite Phantom」がはじまります!偶然にも1年ほど前にドキュメンタリーシリーズの一つを拝見させていただいたことがあり、その独特な世界観に引き込まれてしまいました。次はもっとフルスケールで見たいと思っていたので、とても楽しみです。(もちろん仕事もします!)

チケットは残りわずかですが、まだ発売中です
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2013/01/phantom.html

北村文学と演劇

書いた人:スピカ


 


 

 

 

 

 

 


今年は3月中旬には梅と桜がほぼ同時に咲き、咲いたと同時に下旬には急な寒の戻りがあり、さらには低気圧の影響によって瞬く間に追い討ちをかけるような桜ちらしの暴風雨が発生しました。ここ数年にはない珍しい現象だといえます。ケツメイシの「桜」なんかを聴いてひゅるりーら♪とセンチメンタルな気分に浸る間もなく、過ぎ去った夕刻の路面には、一片一片、白い碁石のような桜散らしによって流され、雨でキラリと濡らした花弁が埋め尽くしておりました。桜舞い散る瞬間はほんの刹那・・・お花見を心待ちにされていた方にとっては、残念だったかもしれません。

さて現在、当館では劇団ブルーノプロデュースが「My Favorite Phantom」の公演に向けて稽古場入りしております。今月26日(金)~29日(月)までの4日間公演ですので、ぜひこの機会にご観覧ください。


お問い合わせ先
武蔵野文化事業団チケットTEL予約:0422-54-2011


実は私、当館でプレイベントとしてブルーノプロデュースの「ひとがたながし」の上映会があったと伺いまして、これは見逃した…という並々ならぬ後悔の念を今、噛み締めております。

というのも私にとって原作の北村薫先生の作品は大好きで学生時代、その繊細な感受性に心動かされた者の一人です。なかでも創元推理文庫から出ている「円紫さんと私」シリーズ(全5巻)はいまでもときおり読み返す座右の書となっております。

一小節だけご紹介させていただきます。

 「私のような弱い人間に、時代に拠らない普遍の正義を見つめることが出来るだろうか。それは誰にも、おそろしく難しいことに違いない。ただ、そのような意志を、人生の総ての時に忘れるようにはなるまい。また素晴らしい人達と出会い自らを成長させたい。内なるもの、自分が自分であったことを、何らかの形で残したい。」
                      『六の宮の姫君・創元推理文庫(P252)』

また写真にも載せました宝島社から刊行されております「静かなる謎 北村薫」には演劇集団キャラメルボックスで脚本・演出を手がける成井豊さんが北村文学の世界観と演劇人として北村先生の代表作であるスキップを舞台化された心境を語っております。

ブルーノ・プロデュースの過去の作品が見られなかったことは惜しまれますが、私と同じような方がいらっしゃいましたら、ぜひ原作と同時に関連する書籍をお手に取ってみることをお勧めいたします!