コンサートでのトーク。クラシック音楽の場合。

 
執筆者:ヤマネ

基本的にクラシック音楽のコンサートでは、演奏だけが行われ、トークが入ることは滅多にない。滅多にないと言うからには例外はあるわけで、話す場合もある。そういう場合はだいたい事前に、話をしたいが良いか、と連絡が来る(もちろん事前の連絡がない場合もある)。


世界中を飛び回っている音楽家は、英語が共通語で、トークもだいたい英語でするのだが、お客様には英語を解さない方もたくさん居られるわけで、こういう時どう対処するか、考える。それに、武蔵野市民文化会館小ホールで公演をするとなると、残響が長く、そもそも何を言っているかわからない、と言う事態になりやすい(マイクを使っても聞き取りやすさはさほど改善しない)。


先日のクラッゲルー(無伴奏ヴァイオリン・リサイタル)は、実はステージでイザイの曲目の解説をしながら演奏したかった。事前に打診があった。曲間で次のソナタについて話をする、というスタイルだがどうか、との事だった。ポーランドでのリサイタルではそれで大成功を収めたようだ。しかし、英語で解説をされると、それはそれでおもしろいのだけれども、何を言っているかさっぱりわからず座っているのが苦痛になってくる方も居られるかも知れない。だからといって通訳を立てると、話の流れ、公演全体の流れが切れ切れになり、ホール全体の集中力が落ちてしまう。


そこで今回は鳩首協議、喧々囂々、侃々諤々、口角泡を飛ばす大舌戦!の結果(ウソ)、プログラムノートとしてチケット購入者には事前にメールで告知、ならびに当日も会場で配布をした。公演をよりお楽しみ頂けたのであれば幸いだ。


ちなみに昨日のアフナジャリャン(無伴奏チェロ)もフドヤンのソナタを演奏する前にすこし話をしたが、その意味はだいたい以下の通りであった。


「この作品は、トルコ人による『アルメニア人虐殺』の犠牲者に捧げられている。この大虐殺では150万人近くのアルメニア人が殺された。虐殺があったのは1915年4月24日で、日にちが近いこともあり(昨日は4月21日)、本日はそれを記念して演奏したい。」