スタッフブログ:2012年08月

『フィガロの結婚』出演の名花イザベル・レイ

投稿者:Director's Choice

プラハ国立劇場の『フィガロの結婚』の武蔵野公演にはスペインの名ソプラノ イザベル・レイが出演する。

 

もちろんプラハの専属歌手だけの公演でもよいが、世界の名花が一人入っていることも、オペラ・ファンには大きな楽しみだと思っている。(新国立劇場などなかった時代、藤原歌劇団に客演するイタリア人歌手を待っていた方も多かったと思うが、似たような感じである。)

 

プラハの公演の場合、日本の主要都市で客演を入れるので、ある程度長い間日本にいることが出来、べらぼうにギャラが高い人は避け…、地方でもその歌手の良さが分かってもらいやすい人を選ぶことになる。

 

これはけっこう至難のワザだ。

 

今回も色々考えたが、一人目に打診した若いイタリア人は、「え!何で私のこと知っているの?どうして、どうして?」と聞いてきたほど全く無名の人だが、この時期にスカラ座からオファーが来てしまった。ああ…、スカラは歌手をよく探してキャスティングしているのだ…。

 

次にオファーしたのがイザベル・レイ。

 

アーノンクールの『フィガロの結婚』のDVDも出ていて地方のどこに住んでいる方でも、このDVDを買えばレイがチェック出来る。その上、ウィーン国立歌劇場のフィガロにも出ているし…。実は「スザンナを歌って」と頼んだのだが、「ウィーンで伯爵夫人でロールデビューが決まったから、コンテッサにしたい」と言ってきた。ウィーンより一足先に、日本で彼女の伯爵夫人を聴くのはいいね!と即決。

 

東京ではコンサート・ドアーズ主催の2公演と武蔵野だけにレイは出演。あとの東京都内での公演にレイは出演しませんのでご注意を。

 

KAATに行くことが多くなった今日この頃、横浜中華街に行く回数が増えました。中華街のはずれにある華都飯店は美食ガイドなどには出てませんが、近くの中国人学校の迎えの人や、地元の中国系の方が次々と立ち寄り、一見の客にも親切です。聘珍樓の方がスタンダードが高いとか、福満園の内臓料理が良いという人も多いですが、清潔な店で誠実な料理と快いおもてなし…、美食の基本だと思っています。

 

 

慣れぬ封筒との格闘、そして悶絶へ。

投稿者:ヤマネ

 

会員の皆様にダイレクトメールをお送りする、作業をしております。ただし、今回はスペシャルバージョンです。何がどうスペシャルか、というと、中身もともかく、見た目からして普段と違う点が2点あるからです。

 

1:封筒が大きい(A4サイズ)

2:封筒がビニールである

 

 

 

上記二点なのですが、これが実に、いやはや。

 

人間の慣れというものは恐ろしいもので、私どもは常々、いわゆる普通の形の封筒でお送りしております。「友の会感謝コンサート」と呼ばれる特別な公演のダイレクトメールも、ま、少し形が違いますが、いずれにせよ、小型の“紙の”封筒なわけです。その封詰め作業に我々は慣れているのです。いやむしろ、慣れきっているのです。

 

であるからには、えー。単刀直入に申しまして、不慣れなビニールの大型封筒を目の前に「困難だ」「難解だ」「歯が立たぬ」「浮き足立った」「壊走」という語が続々と頭に浮かんだのでした。

 

ご想像下さい。ビニールは紙の封筒よりも、自由です。フニャフニャしています。そこにA4の紙を入れようとすると、あちこちで渋滞が起こるわけです。あっちでつっかえ、こっちでつっかえして後、ようよう、しかるべき位置に納まるのです。

 

さらに。当然の事ながら、封筒というもの、封詰めされましたらどんどんと机の上に積まれて行きます。紙の場合ですと、何と言うのでしょう、摩擦が大きいので、積んでいってもちゃんと、それなりにあやういバランスを保ちつつタワーとなってくれるのですが、何たることかビニールはここでもその自由さを発揮。少しでも「かしいで」いようものなら、ツツ、ツーと滑って落下。のみならず、落下時には一人で落ちず、友を伴ってお落ちになるため、大崩落を誘発するのでした。その時の絶望感。ああ。

 

これが何度も繰り返し繰り返し起こるに至り、ついに私のストレスは極限に達するのであります。あれは昨晩、夜も更けた丑三つ時の事です。私はやおら椅子から立ち上がり、再び起こった滑落の現場を指さし、デアーッ!!!と意味にならぬ奇声を突如発し、事務所の周囲の皆様をビクッ、とさせたのでありました。(ウソ)

 

そんな、普段よりも真剣な(普段も真剣ですが)気持ちで封入しましたダイレクトメールですので、皆様のお手元に届いたあかつきには、おうおう、お疲れ様、よくぞ届いてくれたとねぎらいの言葉をかけ、1,000~5,000回ぐらい中身を熟読して下さると嬉しいです。

 

 

芸術の秋に落語と演劇をどうぞ!

投稿者:ひよこちゃん

 

早くも8月後半になってしまいました。月日が経つのはホント早いですね!あと1ヶ月ほどしてオルガンコンクールの時期になれば、だいぶ秋らしくなっているのでしょうか。

 

さて、秋といえば色々ありますが、やはり「芸術の秋」でしょうか。HPではすでに9月発売分の公演が公開されていますが、音楽会のみならず落語や演劇もかなり充実のラインナップをお届けできそうです。(演劇公演の詳細は吉祥寺シアターのページへどうぞ)


毎年恒例の武蔵野寄席《秋》は、今年は11月4日(日)です。トリは古今亭志ん輔が務めます。志ん輔師匠は第100回の記念公演以来、約4年ぶりの出演です。個人的に志ん輔師匠は好きな噺家さんなので、トリをとっていただけるのは大変嬉しいですね。「志ん朝譲り」とも言われる師の芸は、落語通の方はもちろんですが、落語を聴くのは初めてというお客様にもかなり楽しんでいただけると思います。

 

第19回松露寄席には爆笑新作落語でお馴染みの林家彦いち師匠が登場です。彦いち師匠はマクラから噺まで「面白いことを喋りたおす!」という感じで、終始爆笑させてくれます。彦いち師匠の高座を35名限定というのは、かなりプレミアものではないでしょうか。

 

演劇では、秋の初めを名門 文学座の「エゲリア」でスタートです。岡本太郎の母 岡本かの子を主人公に据えた岡本一家の物語です。ひよこちゃんは今からこの公演が楽しみです。仕事をこっそり抜けて吉祥寺シアターまで行こうと思います(ここで言ってしまったので「こっそり」は行かれませんね)。

 

そして、次は名門 無名塾が登場です。「無明長夜」は男女の業の物語ですが、その根底には確かに一途な愛が流れています。有名な、お岩と伊右衛門の話ですが、「異説」と付くだけあって、原作の四谷怪談とは一味違うクライマックスを迎えます。お楽しみに!

 

 

 

武蔵野の特価商品をご紹介

投稿者:I.D   

 

ここでクイズです。

武蔵野市民文化会館の事務所で売っているものはなんでしょう。チケット以外でお答えください!

 

答えはCDでした! …といっても売っているCDは2種類。

それは…、武蔵野市国際オルガンコンクールの優勝者のCDだ!!(無意味な興奮)

2004年に開催された第5回から優勝者は、副賞としてCDを発売することが出来るのです。

 

さて、2種類のCDですが…、

 

第5回優勝者フレデリック・シャンピオン(フォンテック) ¥2,415→武蔵野だけの特価!¥2,000

マリー=クレール・アラン、アンドレア・マルコーンをはじめ、世界の巨匠が認めたフランスの若きオルガニスト、シャンピオン。トゥールーズ、ブルージュ、フライブルク、ライプツィヒなど名だたる国際コンクールを席巻し、CDデビュー!フランス音楽の真髄に迫る!

 

 

ヴィドール:オルガン交響曲 第5番 ヘ短調 作品42-1よりアレグロ・ヴィヴァーチェ

藤家溪子:カプリッチョ―フラ・アンジェリコの墓にて(コンクール委嘱作品 世界初録音)

デュリュフレ:スケルツォ 作品2

メシアン:《昇天》より「天を仰ぐ魂のすみきったアレルヤ」「キリストの栄光に預かる魂の歓喜への変移」

フローレンツ:《賛歌》作品5より「マリアの竪琴」「光の主」

アラン:アリア

デュプレ:《エヴォカシオン》作品37より アレグロ・デチーソ

 

 

第6回優勝者マイケル・アンガー(ナクソス) ¥1250→武蔵野だけの特価!¥1,000

マイケル・アンガーは、アメリカやオランダでのコンクールで高い評価を受けていて、武蔵野でもその手腕を存分に発揮した形となった。この演奏は優勝後すぐに録音されたもので、ブクステフーデの劇的な作品に始まり、最後はメシアンで締めくくるという絶妙のプログラム。

 

 

 

ブクステフーデ:前奏曲とフーガ ホ短調 BuxWV 142

J.S.バッハ:「バビロン川のほとりに」 BWV 653

J.S.バッハ:「いと高きところにいます神にのみ栄光あれ」 BWV 662

J.S.バッハ:前奏曲とフーガ イ短調 BWV 543

リテーズ:12のオルガン小品:第1番. 前奏曲

リテーズ:前奏曲と舞踏フーガ

ヴィドール:オルガン交響曲第7番 Op. 42 No. 3 - 第2楽章 コラール - アンダンテ

メシアン:主の降誕 - 第9曲 神はわれらのうちにいましたもう

 

マイケル・アンガーのものには、武蔵野文化事業団が特別に作成した日本語解説書が付いています。これが付いているのは武蔵野で買うものだけ!

 

さあ、皆さん武蔵野市民文化会館の窓口へ行って「アンガー(もしくはシャンピオン)のCDください。」と言ってみましょう!職員が(顔には出さなくても)若干驚き、一番奥の棚からCDをお出しいたします。

 

さらにさらに、ご希望の方にはご郵送もいたします。電話で武蔵野市民文化会館(0422-54-8822)にお申込みのうえ、商品価格+送料実費100円を下記の口座にお振込みいただけましたら発送いたします!

三菱東京UFJ銀行 吉祥寺支店 普通預金 No. 0142858

口座名義:International Organ Competition

 

 

9月に開催される第7回の優勝者ももちろん、後日ナクソスからCD発売します。世界に販売経路を持つレーベルからCDデビューするものが誕生する瞬間を見届けよう!

 

 

オルガンコンクール プレ・イベントは続くよどこまでも。

 

投稿者:あ・と・お

 

オルガンコンクールのプレイベント「街かどコンサート」を武蔵野市内各所でおこなっています。今日は、第2回目で、本宿コミセンでした。前回このブログでご紹介したポジティフオルガンは移動できるとはいえ、とっても重いです。男衆4人組でえっちらおっちらワゴン車に乗せて運んでいます。

今日は、大貫さやかさん(オルガン)と藤原かんばさん(フルート)のデュオ・コンサート。バッハやテレマンのバロック音楽から、ジブリ、日本の曲までトークを交えながら楽しいコンサートを届けてくださいました。お子さんからご年配の方まで集まっていただいた皆さんに喜んでいただけたのではないかと思います。

第1回目の時もそうでしたが、終わってから「どうぞ間近でご覧ください」というと、皆さん、ポジティフオルガンを取り囲み、興味深そうに眺めていってくださいます。

これからも、「街かどコンサート」は続きます。次は、8月31日の19:00~吉祥寺美術館でおこないます。永瀬真紀さんのオルガンと横田揺子さんのクラリネットによるデュオ・コンサートです。

ところで、三鷹駅にオルガンコンクールの横断幕が付きました。北口の階段を下りたKIOSKのところです。これから街はますますオルガンコンクール一色に。

 

突然ですが大好きです。心の鍵で開けて下さい。

投稿者:Director's Choice



クラシックの音楽会が少ないこの季節、ミュージカルや芝居を観るのはいかがでしょう。吉祥寺シアターでは新宿梁山泊の公演が日曜日まで続きます。


音楽ファンはやはり音があったほうが・・・という方に青山円形劇場で扉座がプロデュースしている「オリビアを聴きながら」はとても素敵な舞台でした。尾崎亜美さん(初日で僕のすぐソバにすわっていらっしゃいました)の楽曲とアレンジと芝居を組み合わせたものですが、幅広い年代の方に楽しんで頂けると思うのです。松田聖子さんの「天使のウィンク」の作曲者というとわかりやすいでしょうか。


「突然ですが大好きです。心の鍵で開けて下さい。」という手紙をもらうシチュエーションなどがあり、歌詞と芝居が見事に連結しています。日本のミュージカルを観て、おもしろいね!と思われた方は9月の吉祥寺シアターの「エゲリア」へ!岡本太郎の母の物語であります。


先日、ヤマネくんが私の隣で○○製麺280円のツユが辛い、などとのたもうておりましたが、私は五反田の「おにやんま」のぶっかけ280円を押します。駅前の立ち食い、280円の美味なり。


吉祥寺シアターで開催の文学座公演「エゲリア」の詳細とチケットは以下から:
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2012/06/post-6.html
  

  

ドイツ人は結構日本のビールが好きみたいです。

投稿者:ヤマネ


お酒をたしなまれない方と、未成年の方には恐縮な話でございます。先日ビアガーデンたる場所に行く機会がありました。夏と言えばビールです(というかビール党の私は、年中ビールがうまい、ですが)。


そこで強引に話を持って行きますが、クラシック音楽の有名な作曲家、音楽家にはドイツの方々も多いですね。で、ドイツといえばすぐに思い浮かぶのがビールです。料理の方はと言いますと「ドイツ料理は料理さえしなければおいしいのに」と揶揄される事があるとおり、基本的にはアレなのですが、ビールはおいしい。


なので、そうです。ドイツ人はビールが好きです(もちろん誰もが好きというわけではありません)。さすがに演奏会の前に飲んでいる人は滅多にいませんが、演奏会の直後、着替えるより先にビールが飲みたい!なんていう人たちもいて、当事業団に公演に来られる方々にも、「このビール冷蔵庫で冷やしておいて」と頼まれることもあります。


このビールというのはもちろん、日本のビールです。日本のビール、ドイツ人にとってどう思われるのか、気になったことはありませんか?ドイツのビールはおいしいので、ドイツ人にしてみたら日本のビールはまずいと思われるのではないか?と思いますか。もしそうお考えになったとしたら、それはハズレです。


けっこうみんな日本のビールをおいしいと言って飲みます。「いやいや、飲めりゃそれでいいんだろ」と疑り深い方は思われるかも知れませんが、私がこれまでいろいろな方にああだこうだと突っ込んで聴いてみた限り、そうでもなさそうです。いろいろと理由を付けて日本ビールのおいしい事をアピールしてくれます。


ドイツのビールは不味いよ、という奇特な人もいたりして、それはさすがにリップサービスかな?と思ったりもします。


 

日本全国オルガンの旅はいかが?

投稿者:ひよこちゃん


前回の私のブログに書いたヴィザの申請は、ちょうど1か月後に開幕する「第7回武蔵野市国際オルガンコンクール」の審査委員の4人(廣江理枝氏以外の方々です)の来日のためのものでした。時期的にはちょっと、と言うか、かなりギリギリなので、これはよくない申請の見本のようになってしまいましたが、どうやらなんとか間に合いそうです。


こんなにもギリギリになった理由は、彼らが武蔵野で審査委員を務めるだけではなく、日本の各地―なんと北は東北・盛岡、南は九州・長崎。その距離1250キロ!―でリサイタルなど公演を行うためなのです。
これらの公演は、私ども武蔵野文化事業団のオルガン公演を現在一手に担っているあ・と・お氏が各地のコンサートホールや大学(学校法人)と交渉し公演を実現しているため、ヴィザ申請時にコンクール関連のものだけでなく、他会場の公演の書類も提出しなければならなかったのです。


コンクールの前後のみならず開催中の空き日なども公演を行う審査委員もおりますし、それこそかなり広範囲で公演がございますので、「コンクールと併せて全部を楽しんでください!」とはちょっと申せません。そこで、ひよこちゃんオススメの9月下旬から10月上旬にかけての全国オルガン・ツアーをいくつかご提案させていただきます。
(おそらく読者の方はほとんど関東圏にお住まいだと思いますので、関東圏の方を対象に書きます。それ以外の地域の方がいらっしゃいましたら、ごめんなさい)


A:「オルガンコンクールと、もう1・2個リサイタルを気軽に楽しみたい!」方へ


武蔵野近郊にお住まいの方でしたら、10/4に武蔵野市民文化会館でアルフィート・ガスト氏のリサイタルがございます。まだお席もございますのでまずはこちらへどうぞ。しかし、10/4は都合が悪い方、もうすでにこの公演を買われている方は、9/23に府中の森芸術劇場で行われるピエール・ダミアーノ・ペレッティ氏のリサイタルか、同日に所沢市民文化センターMUSEで行われるティエリー・エスケッシュ氏のリサイタル、もしくは9/28に明治学院大学白金キャンパスのチャペルで行われるベルナール・フォックルール氏のリサイタルが、武蔵野からは近いところで開催される公演になります。
若くしてウィーン音大の教授に就任(しかもあの巨匠ラドゥレスク氏の後任!)したペレッティ氏の公演では先日7/24に「ピーターと狼」で素敵なオルガンを披露してくださった徳岡めぐみさんのレクチャー付きです。エスケッシュ氏は作曲家としても名高く、また即興の名手でもあります。武蔵野でも3年前にピアニストのクレール=マリ・ルゲさんとのデュオを披露してくださったそうで(恥ずかしながら私ひよこちゃん、最近知りました)。フォックルール氏は、王立モネ劇場の総裁も務めた、現在のオルガン界で最も多忙を極める巨匠であります。


B:「どうせなら地方遠征したいわ!」という方へ


4人のうち1番早く来日するのはガスト氏なのですが、彼はまず東京を経由して長崎の活水女子大学というところでリサイタル&マスタークラスを行います。関東の方にはあまり馴染みのない名前かもしれませんが、こちらの学校にはなんと大小合わせて7台!ものオルガンがあるそうです。そんなにたくさんのオルガンが集うというのは珍しいことですね。驚きです!
そして、最後に離日するのは、、、あれガスト氏?ペレッティ氏どっちだっけ・・・?どちらにせよ同日に離日するのですが、両氏とも10/6に、ガスト氏は盛岡市民文化ホール(岩手県)で、ペレッティ氏は豊田市コンサートホール(愛知県)でリサイタルを行います。
他にも、ガスト氏が10/1に大阪市の相愛大学でレクチャー・コンサートを、ペレッティ氏が9/28に水戸芸術館でリサイタル、9/30・10/1にホテル日航福岡でリサイタル&マスタークラスを、そしてエスケッシュ氏が9/28にりゅーとぴあ(新潟)でリサイタルを行います。


新潟といえば、ひよこちゃんは以前に鈍行で新潟へ行くという、無駄に若い旅をしたことがありますが、とても素敵な街です。りゅーとぴあが素晴らしいホールであることはもちろんですが、海も近く自然も多く、それでいて不便でなく、米どころなので日本酒も美味しいという、素晴らしい街です。新幹線なら東京から最速で1時間半ほど。どうせなら私も行きたいくらいですが、残念ながらそれは不可能なので、またの機会にとっておこうと思います。


C:「可能な限りオルガンの音に浸りたい!」という奇特?な方へ


AとBのまとめのようなものですが、例えば以下の行程はいかがでしょう?日時がかぶっているものもあるので漏れてしまった公演もありますが、4人全員のリサイタルが聴けるように調整したためで、他意はありません。もちろん他のリサイタルでも勝るとも劣らぬ満足感が得られるはずです。なにせ4名とも素晴らしいオルガニストですから!


9/18 ガスト氏のマスタークラス(活水学院)→9/19ガスト氏のリサイタル(活水学院)→9/21・22コンクール1次選考→9/23エスケッシュ氏のリサイタル(MUSE)→9/25・26コンクール2次選考→9/28フォックルール氏のリサイタル(明治学院)→9/29コンクール本選→9/30コンクール入賞者披露演奏会→10/1ペレッティ氏のマスタークラス(ホテル日航福岡)→10/4ガスト氏のリサイタル(武蔵野)→10/6ペレッティ氏のリサイタル(豊田市コンサートホール)


ちょっと強行軍が過ぎるでしょうか?でも、9月下旬から日本全国でオルガンが熱いということがなんとなくわかっていただけたのではないでしょうか?コンクールを機に、日本全国でオルガンがより一層みなさまにとって身近なものになればこんな嬉しいことはありません。というわけで、是非みなさまコンクールや審査委員のリサイタルに足を運んでくださいね!


 
  

クラシック音楽と戯曲 その2

投稿者:I.D   

 

前回に引き続き、私の夏休み自由研究(?)“クラシック音楽の中の戯曲”を見ていきます。

 

モリエールは演劇史の巨人中の巨人なのに、ほとんど見当たりません。有名と言えるものはないと言ってよく、R.シュトラウスに組曲「町人貴族」が、シャンパルティエにコメディ=バレ「病は気から」「強制結婚」「シチリア人:あるいは恋する絵描き」があるぐらい。「強制結婚」と「シチリア人」はマイナーな戯曲です。あっ、「ドン・ジュアン」がありました。これは多くの詩人、劇作家が扱っているので、モリエールのみとは言えませんが、モーツァルトの歌劇、R.シュトラウスの交響詩を筆頭に多くの作曲家が手掛けています。「ドン・ジュアン」を取り扱った戯曲はティルソ・デ・モリーナ、ホセ・ソリーリャ、プーシキン、アレクセイ・トルストイなどのものがありますが、やっぱりモリエールのものが一番面白いと思います。モリエールの戯曲は(慣れると)声を出して笑えます。楽しいです。

 

モリエールの同時代人ラシーヌの戯曲「アタリー」の劇付随音楽をメンデルスゾーンが書き、「イフィジェニー」をグルックが歌劇にしています(「タウリスのイフィゲニア」)。喜劇ばかり書いたモリエールに対し、ラシーヌはほとんど悲劇しか書いておらず、当時の作劇手法「三一致の法則」(時の一致、場の一致、筋の一致)をとてもよく守って戯曲を書いています。彼の劇の多くが24時間以内に、一つの場所で、余分は場面(道化的エピソードの挿入など)なしに進んでいます。なので、劇の密度、人間の情念の密度が濃くて(濃すぎて?)、息もつけないほどです。「フェードル」「アンドロマック」あたりが代表作です。

 

さて、ボーマルシェです。この人は波乱万丈の生涯をおくっており、戯曲はそれほど書いてないのですが、「セヴィリアの理髪師」「フィガロの結婚」が歌劇となっていますね。歌劇が有名になりすぎて霞んでしまっていますが、演劇(ストレート・プレイ)としてもちゃんと生き残っています。

 

18世紀イタリアの劇作家ゴルドーニはご存じでしょうか。イタリア演劇史に輝く喜劇作家で、現在でもイタリアでは沢山上演されており、有名なのはオペラ演出でも著名なストレーレルが創設したミラノ・ピッコロ座のものです。クラシック音楽ではマリピエロという作曲家が、「ゴルドーニの3つの喜劇」という作品を作曲しています。私は今初めて知りましたが。3つというのは「コーヒー店」「トーダロ・ブロントン氏(ぶつぶつ家)」「キオッジャの騒動」のようで、「ブロントン氏」以外は日本語訳があります。

 

同時期にカルロ・ゴッツィという劇作家がおり、彼の戯曲はプッチーニの『トゥーランドット』とプロコフィエフの『三つのオレンジへの恋』へとなっています。ただストレート・プレイとしては余り今では上演されず、私も戯曲を読んだことはありません。

 

ゴルドーニとゴッツィは演劇について論争を繰り広げており、反目し合っていたのですが、200年後の現代においては、演劇界ではゴルドーニの勝ち、音楽界ではゴッツィの勝ちですね(?)。

 

「第九」で有名なシラーはいくつもの戯曲を書いており、ロッシーニの『ウィリアム・テル』、ヴェルディの『群盗』、『ドン・カルロ』(戯曲は「ドン・カルロス」)、『ルイザ・ミラー』(戯曲は「たくらみと恋」)が挙げられます。日本で最初に翻訳・上演された外国の戯曲が「ウィリアム・テル」です。シラーの戯曲は翻訳が古くて、読みにくいものが多いです。“あゝ、おぬし、なにものぢゃ”とか言ってたりします。(まあ、翻訳戯曲全般に言えることですが。)そこをがんばってゴリゴリ読むと、不思議と古い翻訳にも“味”を感じてきます。

 

シラーと同時代のドイツにクライストという劇作家がおり、彼の「公子ホンブルク」をヘンツェが、「ペンテジレーア」をシェックが歌劇にしております。原作も歌劇もあまり知られていませんね。しかしクライストは決して忘れ去られた劇作家ではなく、ヨーロッパでは時々上演されます。悲劇を多く書きましたが、ほとんど唯一書いた喜劇「こわれがめ」が最もポピュラーです。これは、(演劇界でもやはり固く重々しい?)ドイツにおいての数少ない喜劇の傑作として知られています。

 

ユゴーの戯曲「リュイ・ブラース」がメンデルスゾーンの序曲に、「エルナニ」がヴェルディの歌劇になっています。「エルナニ」は1830年にストレート・プレイとして初演されたときは、その革新性に劇場が騒然となったと言われています。いわゆる“問題作”ですね。

 

プーシキンは小説、評論、紀行文、童話などあらゆる分野のロシア文学の父として、母国ではトルストイ、ドストエフスキー以上の人気があると聞きますが、戯曲も残しています。多幕物は「ボリス・ゴドゥノフ」だけですが、ムソルグスキーとプロコフィエフ歌劇となっています。このオペラが好きな方は是非読んでいただきたい魅力溢れる戯曲です。また、リムスキー=コルサコフが「モーツァルトとサリエリ」という戯曲を歌劇にしています。

 

小説「死せる魂」などで有名なゴーゴリの戯曲では、「賭博師」をショスタコーヴィチがオペラ化しようとしています(未完)。ゴーゴリには「検察官」「結婚」など今でも非常にしばしば上演されるものがあり、ロシア演劇ではチェーホフの四大戯曲に追随する人気があります。

 

ゴーゴリの同時期にアレクサンドル・オストロフスキーという劇作家がおり、その戯曲「雪娘」「ヴォイェヴェーダ」を題材にチャイコフスキーが劇付随音楽を作っており、「雪娘」はリムスキー=コルサコフも歌劇にしています。またヤナーチェクの歌劇『カーチャ・カバノヴァー』は彼の「雷雨」という戯曲を扱っています。これは数多くの戯曲を書いた彼の代表作の一つです。オストロフスキーの戯曲はロシアでは現在もとてもポピュラーで、モスクワのボリショイ劇場の横の、演劇専門のマールイ劇場は「オストロフスキーの家」とも言われているほどなのですが、日本ではほとんど無名です。なぜなんだろう?

 

今回も長くなりすぎました。

 

吉祥寺シアターでは10月にチェーホフの戯曲「三人姉妹」が上演されます(9月2日発売開始)。チェーホフの名作中の名作を平田オリザがアンドロイドを登場させる「アンドロイド版」に翻案するとのこと。《クラシック音楽ファンが楽しめる演劇シリーズ》ですので、是非いらしてください。

 

これもオルガン

 

投稿者:あ・と・お

 

皆さんは“オルガン”と聞くと何を思い浮かべられますか?武蔵野のコンサートによくいらっしゃる方は、「小ホールにあるオルガンのことでしょう」とおっしゃるでしょう。でも、クラシック音楽とそれほど縁のない方は、ほとんどが“学校にあった足ふみオルガン”を連想されるようです。もともと欧米では、オルガン(英organ, 仏orgue, 独orgel)というと、あえて“パイプ”とつけなくてもパイプオルガンを意味するそうです。日本の場合は、パイプオルガンが入ってくる前に、足ふみオルガンが輸入されたため、オルガンと言えば足ふみオルガンのことで、パイプオルガンの場合は“パイプ”とつけないと連想してもらえないという現象が起きているのです。

 

さてさて、「武蔵野市民文化会館には2つのオルガン(以降、パイプオルガンのことです!)があります」と言うと、えーっ、ひとつじゃないの?とおっしゃるかもしれませんが、そう2つなんです。ひとつは、もちろん小ホールにあるオルガンです。では、もうひとつはと言うと、普段は第2練習室というところに置いてあるのですが、練習用、また時々ホールに運んで、アンサンブルの中で通奏低音楽器(旋律を和音で支える伴奏楽器)として使われるポジティフ・オルガンと呼ばれる小型オルガンもあるのです。

 

見た目は小さく(オフィスの机くらいの大きさ)、パイプの本数や、音色を選ぶストップの数も小ホールのオルガンに比べるともちろん少ないのですが、これもれっきとしたオルガンです。パイプ、鍵盤(1段)、空気を送る装置がちゃーんとついています。

 

正面から見るとこんな感じ。

開けると…

鍵盤です。足鍵盤もあります。

中はこんな感じになっています。

この楽器は、フランスのストラスブールにあるミュールアイゼンというメーカーのもので、これも開館当初よりあるんですよ。このポジティフ・オルガンが大活躍するのが、今日から始まったオルガンコンクールのプレ・イベントです。

 

では、このオルガンはどんな音がするのでしょうか?それは、実際に聞いてみてください。これから9月のコンクールに向けて、たくさんのプレ・イベントが武蔵野市内各所でおこなわれますので、ぜひたくさんお越しください。お待ちしております!(なお、9月9日と15日のプレ・イベントは、このポジティフ・オルガンではないものを使用する予定です)

http://www.musashino-culture.or.jp/ticket/archives/897.html