シェイクスピアの非道?

 

投稿者:ひよこちゃん


私事ではございますが、先日までちょこっと風邪を召しておりまして、なにやらしんどい日々でした。「だるいな、でも熱はないしなんとかなるかな」と思ってちょっと無理をしていたら、見事に熱を出しました。発熱していた日はたまたまお休みの日だったので、業務には支障がなかったのですが、行こうと思ってチケットを買っていた新国立劇場の演劇公演「リチャード三世」に行き損ないました。残念無念また今度とはいかず、その後は日程の都合もつかず行かれず仕舞いとなりました(本日が楽日だそうです)。


「リチャード三世」はシェイクスピアの初期の作品だそうですが、分量的にもかなりありますし(今回の新国立劇場での上演時間は3時間40分だそうです)、そしてなによりリチャード三世があまりにも残忍で極悪非道の極みをいきますので、読んでいると辛くなります(実際ぐったり疲れました)。ただ、上演すると見応えのありそうなシーンやスペクタクルな場面も沢山ありますので、ぜひ1度上演を拝見したかったのですが・・・


シェイクスピアの作品はそれなりに読んでいるとは思いますが、思い返してみるとシェイクスピアは結構残酷なことをサラッと書きます。まあ、世界史上5指に入る大作家ですので、残酷なことは書くのはなんてことなかったのでしょうか。個人的に1番ひどいなと思うのは、喜劇と(ロマンス劇とも)称される『冬物語』。


とても貞淑な奥様と親友が浮気をしていると「勝手に」疑ったシチリア王リオンディーズ、奥様を幽閉し、友人は追放し、獄中で生まれた娘は捨ててしまい、それにショックを受けた王子(息子)は突然死んでしまいます。そして、息子の死を知った奥様は獄中で自害したと知らされます。王様はこの時点で後悔に苛まれるのですが、本当かよと思ってしまう言動・行動がその後も多々見られます。


この話が結局喜劇となるのは、捨てられた娘が生きていて、かくかくしかじかを経て王のもとに戻ってくることになりまして、友達とも仲直り、実は奥様も生きていたという、ご都合主義としか思えないような大団円を迎えてめでたしめでたしとなるからなのですが、本当に死んじゃって勿論生き返らない王子様(息子)のことを考えると、とても素直には喜べません。シェイクスピアは作中に出したものは無駄なく使い切る作家だと思いますが、これは例外と言ってもいいように感じます。


ただ、今読んでも(観ても)全く古さを感じませんし、やはりすごい作家だとは常々思います。彼の作品が現代に全く残っていなかったら、と考えるとぞっとしますね。シェイクスピアがなければ、現代の演劇はかなり貧しいものとなっていたでしょう。古本屋で100円で手に入りますし、今までシェイクスピアなど手にしてこなかった方も、まずは1冊いかがでしょうか。
オペラが好きな方なら「オセロー」や「ウィンザーの陽気な女房」(ファルスタッフの原作です)などがオススメ。あとは有名どころで「ロミオとジュリエット」や「マクベス」といった悲劇。個人的にはファンタジックな「テンペスト(「あらし」とも言う)」が好きです。


ちなみに。
シェイクスピアの奥様、お名前をアン・ハサウェイさんと言ったそうです。有名なハリウッド女優が同じ名前なので、女優さんはシェイクスピアの奥様からとった芸名かなと思いきや、本名だそうです。アン・ハサウェイさん(女優)、綺麗ですね。映画「プラダを着た悪魔」のアンディ役が印象的です。