ジョルジュ・プルーデルマッハーさんにお会いしました。

 
投稿者:ひよこちゃん


先週辺りからすっかり夏ですね。暑くて倒れそうです。
夕立もスコールみたいですし、東京はいつの間にか熱帯雨林気候になってしまったのですね。


さて、今年の夏に初めての試みとして行う「ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲演奏会」、今日はこの苛酷な?公演で全32曲を演奏する、パリの巨匠ジョルジュ・プルーデルマッハー氏にお会いしました。そうです、念願のひよこちゃんinパリ!ではなくて、プルーデルマッハー氏、現在来日中なのです。今週末の土曜日13日に紀尾井ホールでヴァイオリニストのボリス・ベルキン氏とのデュオ・リサイタルに出演されるのです。
今回数日間、東京に滞在されて、また一旦帰国し、来月に再来日、という訳で、その辺りのヴィザ関係のことをコチョコチョするべく、私ひよこちゃん、ご挨拶も兼ねて、彼が滞在するホテルまでお迎えにあがり、東京入国管理局までご同行いただいたのでした。


ホテルのロビーで面識のない方を待つというのは、いささか居心地が悪いもので、だんだんと緊張してきていたら、ご本人らしき方が登場!確認のために話しかけようとしたその時、一瞬先にプルーデルマッハー氏が口を開き「○○(←私の苗字)さんデスカ?」とお上手な日本語!予想外の展開に面喰らっていると「プルーデルマシェーです」と自己紹介まで先を越されてしまいました。
(※氏のファミリーネームのスペルはPludermacherで、これはドイツ語読みで「プルーデルマッハー」、フランス語だと「プルーデルマシェー」になります。)


相手の方が日本語が喋れるというのは大変心強いです。私が英語でなんと言っていいか分からなくても、日本語で話せば通じるかも知れないのですから。ハハハ(乾いた笑い)
どのくらいプルーデルマッハー氏が日本語を喋れるかというと、私が間抜け面で「日本語お上手ですね」と言うと、「いえいえ、そんなコトありません。ちょっとだけデス。」と紳士的に日本語で返して下さるくらいです。小心者の私もすっかり安心して気が大きくなったので、移動のタクシーの中で色々と(英語で)お話しさせていただきました。夏のベートーヴェン・チクルスの話、それに向けてのいくつかのリクエストについてもお話しをうかがい、その他「美味しいお好み焼き屋さん知らないかい?」やら「築地のオークション(せりのこと)は楽しかったよ」やら、約1時間半ほどですが、ポンポンポンポンと話題は飛んでいきました。


入管では彼のヴィザの職業欄に書かれた"Entertainer"(エンターテイナー)という文字を指さしながら、「土日に1日2公演でベートーヴェンのソナタを演奏するというのは、とても大変だけど、"Entertainer"らしくお客様を楽しませられるように頑張るよ。でも、ピアノを弾くしかできないけどね、そもそも"Entertainer"って何なんだろうね?でも、こう書けって(大使館で)言われたんだよ」云々、これほどのキャリアを積んでいる方でもやはりベートーヴェンのソナタを全曲演奏するというのは、特別なものがあるようです。「3週間近く滞在するけど、ベートーヴェンのソナタを全曲演奏することを考えたら、コンサートが終わる日まではたぶん練習以外ほとんど何もできないだろうね。だから、僕はコンサートが終わった9/2からとても忙しいよ。帰国するまでに買い物やら人に会うやら沢山行くところがあるんだ」と笑っておりました。


彼はとても柔らかな雰囲気をもった方ですが、音楽に対して、真摯に向き合うことはもちろんのこと、表面の柔らかさの陰に強い覚悟をもった方のように感じます。この人はきっと全身全霊をかけてリサイタルに、そしてベートーヴェンの音楽に臨んで下さるだろうと、別にわざわざそんなことを口に出さずとも伝わってくる印象がありました。
いやあ、夏のコンサート、暑くて大変そうだと思っていたけれど、楽しみになってきました!今回8公演セット券で完売したので、できるだけ多くの方に「全出席」をしていただこうと、現在アレコレ検討中でございます。お買い求めいただいたお客様には、できるだけ「一瞬たりとも」見逃さず・聴き逃さずを目指していただきたいものです。