またまた譜めくりをした話

 

投稿者:ヤマネ

譜めくりをしました。スメタナ・ピアノ三重奏団の演奏会です。


素晴らしく安定したピアノの演奏でしたので、私はほほう、とか、いやいやいや、うまいねー、などと思いながらめくっておりました。あそこまで脱力した演奏が出来る人は、プロといえどなかなか居りません。イトカ・チェコバー恐るべしですね。(ところで、脱力した演奏というのは悪い意味ではなくて、褒め言葉です。専門的な事はすっとばして、いわゆる「力み」がない、という状態です。これが本当に難しいのです。)


譜めくりは、前も書きましたが、意外に神経を遣います。1曲1曲が真剣勝負です。常に巌流島の決闘なのであります(左画像、参照のこと)。ですので、舞台袖に戻るたび、私が一人こっそり、よっしゃー!とガッツポーズをしている、そんな事実をここに書いてもバチは当たりますまい。また一曲生き延びた(=無事めくり終えた)、という意味での、雄叫びなのであります。


告白しますと、私は一度だけ、失敗したことがあります。思い返せばそれは15年ほど経ちますな・・・遠い思い出であります。


大学3年の時の後期試験だったか、協奏曲を弾くべし、という課題がありまして、当然協奏曲ですから伴奏が付くのですが、その伴奏は誰がするのかというと、オーケストラではなくてピアノでやるんですね。その伴奏ピアノは誰が弾きますかといいますと、それは、試験を受ける人の友達、とか、先輩後輩とか、その辺りの、要するに近しいピアノ科の学生とかがやるわけですな。


で、その伴奏者の譜めくり(試験を受けているソリストはもちろん暗譜)は、誰かその辺をうろうろしている輩に頼むわけですが、私がその時頼まれちゃったのですね。ええ、ええ。そして、自分の試験が、確か翌日だか翌々日だかだったのですね、つまり、心そこにあらずという、よろしくない状況でして、今となっては、ごめん、の一言なのですが、はい、一箇所、めくり損ないました。


伴奏者がなんだかこっちの方をちらちら見よるなあ・・・なんでかなあ・・・。ってやばい!!と気がついた時には既に次ページに進んでおりまして、周章狼狽、慌ててめくったのですけれども、私は後からその女性にこっぴどくどやしつけられたのでありました。いやあ、悪いことをしました・・・。


以来、譜めくりをする日の翌日には試験を入れないようにしております。(ウソです。)