コンサートホール超トリビア:指定座席の埋まり方をお教え致します。

 
投稿者:ヤマネ


「え!もうそんなところしかないの?・・・じゃあいらないわ」


予約電話で、このようなお言葉をいただくことがあります。座席の位置がお気に召さず、購入を断念されるのです。当事業団の公演は、「全席座席指定」が多いので、このようなお言葉を受けるわけです。そんなときは「ちぇー、残念。」と私たちは(ちょっとだけ、ほんのちょびっとだけ)心の中で思っております。


大変興味深いことに、というか、ご想像頂ければ判るかもしれませんが、公演によって、座席の埋まり方にはパターンがあります。とぐろ型、左先行型、前方中心型、並んで座れればどこでも良い型、そして雲竜型です。(最後のは横綱の土俵入りの型ですから関係ありません)


■とぐろ型・・・・基本はこれです。客席の中心から、円を描くように無くなっていきます。真ん中に対する憧れは万国共通だと思われます。わかるわかる。


■左先行型・・・・ピアノのリサイタルあるいはピアノが入る公演はこれ。舞台を見て左側が人気です。その理由は「ピアニストの手が見たいから」。わかるわかる。例えば、つい先日発売したユンディ・リの座席表をご覧下さい。左側が大幅に削られております。


■前方中心型・・・・落語です。前から後ろへと売れて行きます。やはり表情、息づかいなどはなるたけ前で堪能したい、と思われるのでしょう。わかるわかる。


■並んで座れればどこでも良い型・・・・これは親子向け公演がそうです。良さそうな席をこちらで選び、ここはどうですか、と言うと、ほぼ「はいそこでいいです」と言って頂けるので実に快速サックサク!ただし、皆様並びで座りたいので、残券が少なくなると一席だけぽつっ、ぽつっ、と残ります。すなわち、最後がまだらになるのが残念です。「えー?バラバラしかないんですかあ。どうしよう・・・ねえねぇ・・・ゴワゴワガサガサ(受話器の向こうで相談する音)・・・・。じゃあやめときます・・・」(ガクッ)。


続きまして、上の画像の解説を致します。ある日の武蔵野市民文化会館小ホールの売れ行きを示す座席表です。


(1)中心はみんな大好き。「真ん中ブロック」という言葉もみなさん大好きです。もちろん私も好きです。
(2)中心部が売れてくると、今度は通路際の入りやすい座席が売れ始めます。
(3)中には、1列目が大好きな方々も居られます。やっぱり舞台の近くは臨場感もありますから。「もっと前ないの?もっと前!」が合い言葉。(※)
(4)入り口の扉の近く、本当に入ってすぐ、も人気スポットです。「足が悪いから」などという理由を挙げてこちらをお取りになる方も。
(5)最後まで残るのが、中心からも遠く、通路際でもない、後方の座席です。このあたりをご提案しても断れる場合があります。


※・・・「語り得ぬ事については沈黙せねばならない」などの名言で有名な哲学者ウィトゲンシュタインは映画館では必ず1列目に座っていたとか。うむむ、そう思うと何だか1列目が突如哲学的に見えてくるから・・・不思議だ!!


結局のところ、どこが良い席なのか?というのはお客様のお好みです、としか申し上げられないのは心苦しいところです。いやはや、いつもご来場、誠に有難うございます!!