大人のコンサート。J.-P.コラールの夜

 
投稿者:ヤマネ


昨晩のジャン=フィリップ・コラールのピアノ・リサイタルはなかなか素晴らしい演奏会でした。


ご来場いただいた皆様はお楽しみ頂けましたでしょうか。オール・フォーレで!という依頼を快く受けて下さり(弾く方としては、オール・フォーレというのは、なかなかありがたくないプログラムではないかなとも思うのですが)、しかも洒脱で力が抜けていて、楽しかったです。お話をしても物腰柔らかく落ち着いていて、実にジェントルマン。流暢な英語にも教養の高さがうかがわれるようでした。


演奏後に立ち上がって、ポケットに片手をつっこみながらお辞儀をするというのは、ステージマナー上は、たぶんアウトなのでしょうが、でもその姿が様になっていて、かえってプラスに作用していたのは人柄などから滲み出るものがあったからでしょう。大人だな、と満足しました。


時として晦渋でもあるフォーレの音楽が明快に聞こえたのはコラールの腕前によるものでしょう。いやあ、いいコンサートだった。いやあ、いいコンサートだったなあ・・。譜めくりの人も良かったよね。


・・おっと、どさくさに紛れてうっかり自分の事を褒めてしまった!!そんなつもりはなかったのにネ・・!!


当日になって二曲だけ、と突然頼まれまして、不肖私がめくらせて頂きました。フォーレで譜めくり必要と言われたら、はい、わかります、めくります、と二言目には返事するべきでしょう。わかるう、わかるわあー、って言いながらめくります。だってめっちゃくちゃ難しいから。これ全部覚えろという方が鬼です。フォーレ演奏で楽譜を見ている人がいてもなじらないで下さいね。


ただ、めくりますよ、と言ったものの、ちょっと緊張したのも事実です。フォーレはめくる方にも気合いがいります。ではここでクイズです。「どうしてフォーレの譜めくりには気合いがいるのでしょう。」さあさあ、以下の選択肢からお選び下さい。


1.♯や♭など臨時記号が頻発するから
2.声部が複雑に入り乱れているから
3.楽譜のところどころにウォーリーが隠れているから
4.装飾的な音が多く、核となるはずのメロディーを見失いがちだから
5.あまりに美しいため途中で譜めくりを放棄してワインでも飲みたくなるから
6.同じ音型が繰り返されていても微妙に変化するのでどこを演奏しているか判らなくなるから


・・・たぶん全部が当てはまるからだと思うんですよね。