コワンのアルペジオーネ

 
投稿者:ヤマネ

 

先日のブログに引き続き武蔵野市中町よりお伝えいたします。恐れいります。


本日はいよいよ、クリストフ・コワンがアルペジオーネを弾く公演です。半端じゃないですこの公演は。中の人が言うのもあれですが、すごいです。そもそもアルペジオーネという楽器が、世界を探しても、もう20台前後しか残っていないという楽器なのです。


ポッと出てパッと消えた楽器、それがアルペジオーネ。人気が出なかったんだね。なので、そのまま歴史に埋もれて終了するはずだったのですが、シューベルトという人がですね、「アルペジオーネソナタ」という超絶名作を書いてしまったんですよね。この楽器のために。このただの一曲のために、この楽器は名前を今なお生きながらえさせているのです。なお、アルペジオーネソナタは幸か不幸かチェロで演奏が可能なので、現代ではチェロで弾くのが普通です。


ったく、シューベルトがいけなかったんだよ。フランツが余計なことをしてくれたぜまったく。あいつのせいで「アルペジオーネって何なの?えっ?楽器?ほぼ絶滅危惧種っ!ヨシコそれ聞いてみたーい!!ねえねえ、ねえったらぁ!!」


・・・みたいな話になるわけですよ。


ヨシコみたいなわがままな彼氏を持った平吉はとんだ災難だよ本当に。


そこで(どこで?)、クリストフ・コワン氏の出番なのです。いいですか、コワン氏は、世界に数えるほどしかないオリジナルのアルペジオーネを所有しているのです。コワン氏をご存じない方のために書きますと、音楽界のカリスマ中のカリスマと言われる超天才チェリストなのです。


見た目はものすごく怖いですが、そして多分本当に怖そうな方ですが、にっこり笑うと、ナイススマイル。


話がずれました。コワン氏がそんなオリジナル楽器を持ってきて、超貴重ですからね、それを、シューベルトが生きていた当時のフォルテピアノ(古いピアノの事をこう呼ぶ)と一緒に演奏するのです。本物のアルペジオーネが日本に上陸するのは、これが初めてでしょうし、本物のアルペジオーネを聴けるのは、もしかすると自分の人生でも今回が最初で最後になるかもしれない・・・。


これが一大事件といわず一体何なのでしょう!!ババーン!!


アルペジオーネソナタを含む、シューベルトの室内楽作品だけで構成された超レア公演は本日の午後7時開演です。アルペジオーネソナタ以外は、コワン氏はチェロで演奏いたしますので予めご了承下さい。


・・・・いや、実は他にも曲があるんじゃないの、図書館とか漁ったらなんか発見されるんじゃないの?と思われる方、ご安心下さい。すでに不肖私が聞いております。「せっかく貴重な楽器をお持ち頂けるのですから、シューベルト以外のアルペジオーネのための作品はないのでしょうか、アルペジオーネだけでコンサートが成立したりはしないのですか」と。


その回答が、ない、の二文字だったのです。さすが泣く子も黙るカリスマチェリスト、ムッシュ・コワンです、私なんかが尋ねるよりもずっと前にすでに調べていて、演奏に耐えうる作品はない、という結論に達していたのだそうです。残念!


それにしましても本公演は皆様の素晴らしく高いご関心を頂きまして、大変ありがたいことに「発売からわずか15分で完売する」という記録的な数字をたたき出しました。多分武蔵野の小ホール公演史上、最速完売記録だったのではないかと思います。ありがとうございます。


残念ながら当日来られない、という方も大丈夫。NHKがこの公演を収録しています。恐らくお茶の間でもごらん頂ける日が遠からず来ることと思います。期待に胸を膨らませながら、お待ち下さい。


上の写真は、昨日のリハーサルの模様です。え?楽器が見えない?えっ?小さすぎる?まあまあ、そういわずに。今日の公演を愉しみにお待ちください。
  

それから、武蔵野の呼びかけで全国5カ所でも公演を実施いたします。

4/20(金) フィリアホール(横浜)
4/21(土) 宗次ホール(名古屋)
4/22(日) ひまわりの郷(横浜)
4/24(火) 米子労音(米子)
4/25(水) 兵庫県立芸術文化センター(兵庫)

開催をしてくださる各団体に感謝するとともに、ご関心のある方は各ホールまで是非足をお運び下さい。(ただし兵庫公演は完売)