フーガの技法

 
投稿者:ヤマネ

2018年4月という月を振り返りたいと思いました。


今年の4月は、そうだなあ、ついに長男が幼稚園に入ったんだよなあ。好き嫌いが激しいK君が、給食を全部残さず食べてくれる日は来るのだろうか。ああ、ああ・・・・タメイキ・・・。


ハッ、職場でこんな事を思い悩んで涙を落としていてはいけない。そう、4月のコンサートについて振り返るのでした。そう、4月ね・・・・(遠い目)。古楽が、しかも相当コア目のコンサートが並びましたでしょうか。ロザリオのソナタ全曲、オリジナル楽器によるアルペジオーネ・ソナタ、そしてチェンバロの大家によるフーガの技法全曲・・・。


ロザリオのソナタやアルペジオーネ・ソナタについてはこのブログとかこのブログをご覧下さい。


アルペジオーネ・ソナタの公演は皆様にとって素晴らしい体験となったのではないでしょうか。誰です、ふーん、こんなもんかと拍子抜けしたとか言っている人は!!ものすごく力強い音に仰天いたしました。コワン氏本人から聞いたところによりますと、音楽家でこの楽器を持っているのは多分私一人だと思う、それ以外のオリジナル楽器は15台ぐらいしか存在が確認されておらず、どれも全て博物館にある、とのことでした。ベルリンには発明(?)した人の楽器もあるよとのこと。ああ、レアだ。レアだ。NHKによるテレビ収録がありましたから、全国の皆様ぜひご覧下さい。6月22日(金)午前5:00~ NHK BSプレミアム『クラシック倶楽部』です。


そしてロバート・ヒルですね。日本にはものすごい数の演奏家が来日してコンサートを開催していますが、なぜ今まで呼ばれなかったのが分からない、という人がたまにいます。その一人がこのロバート・ヒルなわけです。なぜだろうなぜかしら(実業之日本社刊)。


その素顔は「訥々としていながらも時として饒舌」。「訥々としていて時に訥々」というクリストフ・コワン氏と近いものがありつつも、少しく異なっているようだ、うむ、と感じいりました。楽器について非常に要求の高い人で、武蔵野公演でも長時間にわたってご自身で調律されていたのが印象的です(チェンバロ奏者はピアニストと違って自分でも調律できる人が多い)。他の公演では木工用ボンドやらなにやらが飛び出したという話も出ております。木工用ボンド・・・だと・・・?ちなみに武蔵野での使用楽器は、実の兄であるキース・ヒル製作というのもとても面白かったですね。ゲタゲタゲタ!!・・・あっ、笑うところではありませんでした。


フーガの技法って、本当に聴くのが難しい作品で、「最初から最後まで寝てました」と告白されても全くOK!わかる、わかるよ兄弟!と背中バンバン励ましてあげたくなるような作品だと個人的に理解しておりますが、この日は違っていた。長い長いと思うはずの(失礼)この作品があっという間でしたもんね。さすがはロバート・ヒルさんですよ。長いと思ったのは最後の瞬間で、未完のところで演奏をふっと止めてしまったのですが、その後に続いた感動的な間の長さは本当に見事だった。


あの瞬間を皆様と共有できた事は本当に喜ばしいことでした。


駆け足になりますが4月のクラシック公演について振り返りましょう。ラケル・ロヘンディオアイラム・エルナンデスのスペイン歌手組も素晴らしい声を聴かせてくれました。ミハイル・リフィッツというものすごい才能に行き当たった事も素晴らしいことでした。コンタクトの調子がおかしい、左目がほとんどみえないや、と心配になるような事をいいながら涼しい顔でモーレツかつクリーンな演奏を聴かせてくれました。彼は伸びます。


ガブリエラ・モンテーロは、勝手にもっと小柄な方を想像していたのですが、実はママがアメリカ人ということもあるのか非常に大きな方で(太っているのではない)、バリトン歌手という夫君と並ばれますと、ビバ!という感じでしたね。意味不明で申し訳ありません。アンコールの即興のお題をお客様に歌ってもらう、というのも新鮮でした。


5月の連休はおやすみさせていただきまして、ウカシュ・ヴォンドラチェックの公演からまたコンサートが始まります。皆様も連休の疲れを癒やしながら、また当事業団の公演にお越し下さい。