ユリア・コーチ(コッチー)

執筆者:Director's choice


現在ウィーン・フォルクスオーパーが来日しているが、「メリー・ウィドウ」のヴァランシエンヌ役で出ているユリア・コーチ(コッチーとも)は、これまでバーデン歌劇場の来日公演で「椿姫」のヴィオレッタを歌った若手歌手だ。彼女が「フォルクスオーパーと契約した」と聞いたとき、オペラの道で行くのかと思っていた僕は少し意外な気もした。


しかし考えて見ると、ウィーン生まれで、アメリカのマネス音楽院で学んでおり、「ハロー・ドーリー!」など彼女にはもってこいの作品だったのだ。


フォルクスオーパーのウィーン公演では、アンドレア・ボグナー、マラ・マスタリールと共に、トリプル・キャストでヴァランシエンヌ役を歌っている。その中から、バーデンを卒業した彼女が選ばれて、東京でフォルクスオーパーの舞台に立っているのを見ると、嬉しい気持ちになる。


今日のおすすめレストランは、錦糸町の谷記(くき)。ランチメニューが膨大なメニューの中から選べて、青椒肉絲定食が577円で缶コーヒー付き!頭が下がる値段でこの内容。

  

   

美術館で即興演奏


執筆者:あ・と・お

 

以前、このブログでコピス吉祥寺(伊勢丹跡)の7階にある吉祥寺美術館のことをご紹介しました。

 

ここでは、ただ今、企画展「追悼・一原有徳展 ヒラケゴマ」を開催しております。異色・異才の遅咲き版画家といわれ、俳人で登山家でもあった一原有徳(いちはら ありのり)の石版画などの作品展です。

 

「追悼・一原有徳(いちはら ありのり)展 ヒラケゴマ」(吉祥寺美術館HP)
www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/index.html

    

 

さてさて、美術館といえば、当然、絵画・彫刻・写真などの美術作品を展示するところですが、この吉祥寺美術館には音楽室なるものもあるのです。その音楽室で、今週の土曜日の5月26日(土)午後2時~、今回の企画展の関連イベントとして、演奏会「ジッケンセイサク×ソッキョウエンソウ」がおこなわれます。プロジェクターで投影された一原の作品からインスピレーションを得て、ピアニスト/作曲家の重松壮一郎(しげまつ そういちろう)が即興演奏などをおこないます。「モノタイプ」と呼ばれる一度しか刷れない版画の手法を好んだことでも知られる一原の作品に、重松の即興演奏がどう反応するか。一期一会。

 

重松壮一郎オフィシャルHP:
www.livingthings.org

 

重松壮一郎の過去の演奏の模様はYouTubeでもご覧になれます。
www.youtube.com/user/sosopiano/videos

 

事前予約制/入場無料(要入館券100円。小学生以下・65歳以上・障害者は無料)となっております。ご予約は、吉祥寺美術館で、お電話(0422-22-0385)または直接来館(10:00-19:30)にて、受け付けております(定員70名)。

 

土曜の午後のひと時、美術館で音楽いかがでしょうか?

 

ディースカウの思い出(CD,DVD限定)

投稿者:ヤマネ


  

金環日食は、メガネを買い忘れたために、見られませんでした。家人に叱られました。せっかくですので、写真だけでもお楽しみ下さい。

さてつらつらと考えてみるに、我々は日々芸術家たちと接しておりますが、ジャンル、楽器、などにより、性格に傾向があります。


私の持っている感覚では、ピアノの人は生真面目で比較的暗め(すいません)な人が多いです。ヴァイオリンの人はけっこう楽観的です。歌手、特に高声の方は気まぐれで自由です。金管楽器は基本的に体育会系です。ダンサーはだいたい真面目で、奥底から光る眼をしています。(10年ぐらい前に出た、NHK交響楽団オーボエ奏者の茂木大輔さんの著書「オーケストラ楽器別人間学」という本もあります。)


それで、我々限定の実際問題として、海外からアーティストを招聘した場合、来日から離日までの間一番気を遣うのは誰なのか、と言うことになりますと、それは間違いなく歌手なのです。はい。


歌手は群を抜いて気を回します(もちろん一般的な傾向として、という意味です。歌手でも全然気を遣わなくてオッケーな方もおられます)。気まぐれ(自由)な方が多い、ということ意外にも、身体が楽器、という哀しい現実があります。体調が悪いと一発で公演に響くのです。目の前で咳をされたりなんかするとこちらがドッキーン!とします。はい。


「もしかしたら歌えないかも、ごめん」なんてって他のどのジャンルの人たちよりも簡単に言います。いとも簡単に言ってのけます。いっそ清々しいほどです。そんなとき、キャンセルするなんてプロじゃない、という批判をするのは簡単ですが、彼らにしてみれば、キャンセルしないでひどい声で歌ってしまい、あいつはダメだと言われる方がもっと怖いのだと思います。彼らは極めてフラジャイル(割れ物注意)な生き物なのです。


フィッシャー=ディースカウが亡くなったので、そんな事も考えながら、昨晩はタンスからガサゴソ、ザルツブルク音楽祭1956年のライヴ音源、ディースカウの「白鳥の歌」「詩人の恋」のCDを聴いていました。

   

異国みやげ

投稿者:ひよこちゃん


  
ひよこちゃんは未だに海外に出たことがありません。生まれてこのかた、ずっと日本であります。もっと言えば、少年時代、家族で沖縄旅行をした数日以外はずっと本州でございます。しかし、高度に情報化社会となってしまった現代では、湯水よりも格段に手軽に海外からの情報が流れ込んできます。現にひよこちゃんは西洋の音楽(クラシック音楽)に関わるお仕事をし、時には異国の言葉(たどたどしい英語)を使ってコミュニケーションをおこなっております。(読者のみなさまも同様かと存じます。)
日本画よりも西洋絵画を好み、学生時代はアメリカ文学を好んで読んでいたひよこちゃんとしては、こうなってくると当然、海外への憧れが嫌が応にも高まるというものです。


だが、しかし。憧れは高まれど、お土産として買って帰りたいものや食べたい料理などはまるで思いつかないものです。行ってみたい場所は、身体がいくつあっても時間がいくらあっても足りないくらいあるのですが、そこで買い物をするということへのイメージが湧きません。マルシェ(市場)とか行ってみたいんですけど、マルシェで食材を買う自分はイメージがつきません。ひねり出しても、美術館で画集、くらいしか思いつかないのです。


とはいえ、みんながみんな、ひよこちゃんのように買いたい物がないわけではないようで、武蔵野にいらっしゃるアーティストの方々もスケジュールの合間を縫って、お土産を買ったり、日本料理を楽しんだりされているようです。先日、吉祥寺シアターでダンサーの加賀谷香さんとともに、素敵なステージを披露してくれたレナ・ノイダウアーさんはしきりに「何か日本的なもの」が欲しいとおっしゃっていました。お寺や神社に興味津々だった彼女のことなので、その手のものが欲しかったのかも知れません。(そういえば彼女はどこかで何かを買えたのでしょうか...)


他には、カロリン・ヴィットマンさんは「母がこういうの好きだから」と、和紙を買ってらっしゃいました。うーむ、これは日本的。旅に慣れている感じがありますね。ヘニング・クラッゲルー氏にはいきなり「ジャパニーズ・ウィスキーのオススメはなんだい?」と訊かれ、ウィスキーのことなど何も知らないひよこちゃんはかなりまごつきました。でも確かにこれもまた日本的。"ニッカ"を思い出せなかった自分に少し反省した夜でした。他の国からいらっしゃる方と初対面でもできるだけ親しくお話しするには、日本のことをよく知らないといけないのですね。ひよこちゃんがいつか海外に行くときのお土産はおいおい考えるとして、まずは身近な日本みやげや日本料理を知ることからスタートです。


だいたいどの方も「SUSHI」(寿司)とおっしゃるので、まずはリーズナブルで美味しいお寿司屋さんからでしょうか。あ、、、よだれが・・・・・・

      

ルセのチェンバロの写真

執筆者:I.D

昨日のクリストフ・ルセのリサイタルでは、美しいチェンバロ自体にも目を奪われた方も多かったのではないでしょうか。終演後沢山のお客様が写真を撮ってらっしゃいました。

 

3日前ヤマネ氏もブログに書いていましたが、この楽器は持ち込みでした。

 

チェンバロが運び込まれるところを見ていましたが、チェンバロって(見ている限りは)上部と足が意外と簡単にバラバラになり、移動の時にはコンパクトになるんですね。

 

まずは足を作り…(所要時間5分ほど)

 

上にガコッと乗せる。特にストッパーなどはないんですね。

 

カバーを取ると素晴らしい中国風の装飾が。

実はお客様から見えなかった裏面や中も装飾が施されていました。

 

それから、お客様に見えている面に、引き出しの取っ手のようなものがあることに気づいた方はいらっしゃいましたでしょうか。調律師さんが教えてくれたのですが、これは本当に「引き出し」でした。昔の貴族などは普通に物を入れていたそうですが、今は水を張ったお皿を入れて湿度の調整をするそうです。

 

Facebookにも近日中にルセの写真を掲載いたしますので、そちらもご覧ください。

 

 

ダブルヘッダー

執筆者:あ・と・お

 

今日の小ホールは、平日にしては珍しく昼夜2公演でした。我々の事務所では、“ダブルヘッダー”と呼んでいます。業界用語というよりも、ここで言っているだけかもしれません。…といっても、今日の場合、同じ演奏者が2度演奏するわけではありません。昼はアントニオ・メネセスのチェロ・リサイタルでバッハの無伴奏チェロ・ソナタ、夜はクリストフ・ルセのチェンバロ・リサイタルでF.クープランなどのプログラムでした。期せずして、ドイツ・バロックとフランス・バロックというカップリングとなりました。

 

昼の公演にいらっしゃったお客様の中には、無伴奏チェロの公演なのに何故舞台上にチェンバロ???と思われていたお客様もいらっしゃったかもしれません。チェンバロも調律の状態を安定させるために、本番の環境に置いておかなければならなかったのです。昼夜、続けてご来場いただいたお客様もお見受けしました。ご来場ありがとうございました。

 

ちなみに、野球のダブルヘッダーの“第2試合は、第1試合の終了20分後、30分以内に開始する”のがルールだそうです。ゆっくり、休めないのですね。

 

ツィメルマン

執筆者:Director's choice


武蔵野は世界中から知られざる新星や名手を紹介することにかけては日本一かもしれない。そうした中で、何度も繰り返して武蔵野に登場する数少ない演奏家がいる。こうした演奏家は、音楽だけでなく人柄的にも素晴らしい方が多い。


ツィメルマンはピアノのメカニックをはじめ、こだわるものについては妥協がなく、むずかしい一面も持っている。しかしマネージャーに対してなど、心を許した者に対しては、まるで「ダチ」という感じで接している。僕の知る日本のマネージャーも世界のマネージャーも、彼の自宅によく行っている。


一番感心したのは、マネージャーが今ステージに出て行くツィメルマンに礼をしたとき、ツィメルマンがステージ袖から一度マネージャーのところに戻ってきて、礼をして、再びステージに出て行くのを見たときかもしれない。半分冗談のようなものなのだが、ツィメルマンの一面を表すものだと思う。


リサイタルは毎回内容が一度たりとも同じではなく、ツアーで同じ曲を3回、別の会場で聴いたら、毎回違っていて、お客さんもその会場ごとにツィメルマンに違う反応と感想を持っていた。


今年のツィメルマンのリサイタルは、ドビュッシーの12のエチュードをメインにするなどという、玄人好みのプログラムだが、あえて一見地味なこの曲集を選んだのには、きっと理由があるに違いない。普通なら前奏曲集1・2巻に取り組むところであろうが、ツィメルマンらしい"通"の選曲なのだ。きっとこのリサイタルを聴いた後は、12のエチュードに対する考えが聴く前と全く違うものになるだろう。


さて、今日のおすすめレストランは、銀座の和食、和久多である。銀座もすっかり様変わりし、グルメ雑誌を見たご婦人がカウンターで鯛茶なんかを食べている。そこで「ねえ、これどうやって食べるの?」と聞いていたりします。


僕が和久多をおすすめするのは、ある意味敷居が高くなく、フラッと入っても席があり、お昼の縁高弁当など2,000円少しで質の高いものだからです。ミシュランの名店に行くのもよいが、普段使いの出来る、気取りのない(しかし内容は充実している)店は、銀座にあってたとえば三亀とともに貴重な店なのだ。


  

楽器が持ち込まれるとき

投稿者:ヤマネ


  

世の中にはいろいろなピアノメーカーがあるけれども、武蔵野文化事業団が所有しているコンサート用のピアノは全てスタインウェイ&サンズ製です。時々、違うメーカーのピアノでコンサートが開催されると「***のピアノ、持ってたの?」と言った質問をお受けすることがあります。ピアノって、基本的に総黒塗りのシンプル・ボディーですが、だいたい側面にメーカー名等が書かれていますので、ぱっとみたらもう、歴然と判るわけですね。
 

お答え致します。いいえ、所有しておりません。ではなぜ時々他社のピアノが使用されるかというと、それはアーティストの希望だったりするわけで、そうなると、いわゆるひとつの、お持ち込みいただく、という事になります。最近ではホジャイノフ(2012/4/19)がヤマハを持ち込み、ユリウス・キム(2011/10/18)がベーゼンドルファーで演奏しました。


楽器は温度や湿気でかなりの影響を受けます。なので、出来る限り早めにステージ上に設置し、ステージ上の環境に慣らして置いた方がよいのです。そういう訳ですので、持ち込みの場合はまず、公演日の朝一に搬入されます(持ち込みでなくても、可能な限り早い時間からステージ上に楽器が出されます)。その後、しばらく放置されます。そうして後ようやく、おもむろに調律が始まるわけです。この慣らしを「もたもたすんじゃねえ、めんどくせえべらんめい!こちとら江戸っ子でい!」なんて啖呵を切ってうっかり省略すると、後で音がガクガクに調子っ外れになってしまい、ややややこれは!なんて公演中に目を覆わねばならぬ事態が出来する、なんて事もあり得ますので、ぜひ、ここは避けないようにしたいところ。


公演日の朝は、ああ、今頃ピアノがステージ上に出されて慣らしをしているのかな、何て想像してみつつ、夜の(あるいは昼の)公演に思いを馳せてみて下さい。ワクワクして、仕事もはかどっちゃうかもしれません(ひょっとしたら、そわそわしてはかどらないかもしれませんが)。


   
ちなみに、フォルテピアノ(昔のピアノの事です。例えればクラシックカーのようなものです。)やチェンバロも所有しておりませんので、これらの楽器を使用した公演は全て、持ち込み楽器が使用されております。今週金曜のクリストフ・ルセ公演もまた、同様。

      

ひよこちゃんの休日

投稿者:ひよこちゃん

  
ひよこちゃんは昨日の日曜日がたまたまお休みであった。武蔵野市民文化会館は毎週水曜日が休館日なので、スタッフにとって日曜日はあまり関係がないのですが、昨日は私、たまたまお休みでした。


休みの日くらい存分に寝ていたい!やら、いい天気だからお弁当を持って公園に行きたい!やら、色々としたいことはあったのですが、仕事柄あれこれ観てお勉強しなくてはいけません。で、昨日は予定を調整していたら行きたいものが3つありまして、しかもうまいこと3つとも時間がずれていました。これは全て行けてしまう...。いわゆるひとつのトリプルヘッダーですね(ミスター長嶋風に)。


「行けてしまう」とひとたび判明した以上、行かないという選択肢はかなりの罪悪感を伴うので、朝の日差しが爽やかな午前9時、ひよこちゃんは眠い目をこすって第1の目的地に向かいました。最初の公演は、鈴本演芸場で毎週日曜日10時から行われている「早朝寄席」。


この早朝寄席は、二ツ目が毎週4人出演し、1人2~30分ずつ口演するというもの。2ツ目の噺家さんの落語は定席ではじっくり聴けないので、なかなか貴重な機会です。しかも値段はわずか500円!同様に2ツ目さんが出演するものに、新宿末廣亭で毎週土曜日に行われている「深夜寄席」というものもございます。(こちらも木戸銭500円)


2ツ目だからって侮るなかれ!客席はいつもかなり埋まっていますし(初めて行ったときは驚きました!)、噺家のみなさんもここがチャンス!と言わんばかりの真剣勝負で高座にあがります。ここだけの話、ひよこちゃんは定席に行くよりも好きだったりします。


さて、若い噺家さん(と言っても、みなさま私より年上?)たちの熱のこもった高座に満足したひよこちゃんは次なる目的地に向かいます。新国立劇場で昨日まで行われていたバレエ「白鳥の湖」です。

毎年恒例の武蔵野シティバレエ、今年は10年ぶりに名作「白鳥の湖」を上演することが決まっています。駆け出しのひよこちゃんでももちろん「白鳥の湖」くらいは知っているのですが、それはチャイコフスキーの音楽だけで、実は「白鳥の湖」のバレエ公演を全幕観るのは初めてでした。もともと舞台鑑賞が好きなひよこちゃんとしてはバレエにせよ、オペラにせよ、最近は少しずつそれぞれの「流儀」のようなものが飲み込めてきたのか、グッと楽しみが増えてきました。


日曜日で、しかも超有名な「白鳥の湖」ということもあって、お子様連れもかなり多かった新国立劇場でした。お金に余裕があるとは言いがたいひよこちゃんは安いD席から鑑賞していたので、1階(S席)に座る子供さんたちがうらやましいです。子供の頃から、親御さんに連れられ、文化的なものを味わう機会があるのは素晴らしいことですよね。私はそういう家庭環境ではなかったので、殊更そう感じます。

   

2時間半の「白鳥の湖」にお腹いっぱいになったひよこちゃんはしばしの休憩と夕食ののち、次なる目的地、劇団マームとジプシーの公演「マームと誰かさん」を観るべく清澄白河まで!
マームとジプシーは、今シーズンの吉祥寺シアター自主事業のラインナップにもその名を連ねる、現在乗りに乗っている劇団で、劇作・演出を担当する藤田貴大さんは今年、見事に岸田國士戯曲賞を受賞、まさに今、各方面からひっぱりだこの売れっ子さんでございます。ひよこちゃんも今から1月の吉祥寺シアターでの公演が楽しみであります。

   

そんなこんなで、清澄白河を出たのは夜の9時40分!12時間を超える都内での公演三昧の1日は終わりを迎え、疲れ切った身体を引き摺り約1時間の帰路につきました。本日は全て比較的安価な公演だったので、鑑賞費はしめて6150円!でも、休みのたびにこんな生活をしているので、月末はもう火の車です。同級生の貯金談義はすべて聞こえないフリです。
  
    
  
嗚呼。19歳の時の自分はこんな風になるなんて思いもよらなかったですね......。おしまい。

                  

       

傀儡はいかがでしょう

執筆者:I.D

今から10年以上前、武蔵野文化事業団に入るとは全く思ってなかった頃、吉祥寺をぶらぶらしていると、「くぐつ草」という奇妙な看板を見つけました。どうやらカフェのようなので、ちょうどおなかも空いたし、別世界へ行くような地下への階段に少し躊躇しながらも入ってみました。重い扉の中のカフェは、濃厚なコーヒーと濃厚なカレー、そして物語のなかに入ったかのような、ちょっと不思議な内装が印象的でした。

 

それから時は流れ、武蔵野文化事業団に入った後、あそこは江戸糸あやつり人形劇団「結城座」が経営しているカフェだということを知りました。

 

武蔵野芸能劇場では3月の「夏の夜の夢」にひきつづき、6月30日、7月1日に結城座の「雲は天才である」が行われます。これまでに、(ロンドンやベルリンなどでも…)いくつもの「夏の夜の夢」を観ましたが、結城座の「夏の夜の夢」には、人形劇でしか出来ない表現が、物語と見事に相まって、なるほどと、唸らされるところがありました。「雲は天才である」も伝統芸能ファンだけでなく、演劇ファンの方も楽しめること間違いなし!の公演だと思います。

 

公演の前後に「くぐつ草」に寄って、公演を観るという結城座づくしの1日はいかがでしょうか。もしかして、お店のスタッフの方から公演の裏話なども聞けるかもしれません。